欧州サッカー連盟(UEFA)は17日、新型コロナウイルス感染拡大に伴う臨時のビデオ会議を開き、6~7月に12都市で広域開催される予定の欧州選手権を1年延期することを決めた。ノルウェーのサッカー協会が公式ツイッターで発表した。開催期間は21年6月11日から7月11日になるという。

この決定によって、5月末までに終了しなければならなかった各国リーグ戦と欧州カップ戦の終了を6月末まで延期することが可能になった。ただ、各リーグとも4月の再開を目指しているものの、パンデミック(世界的大流行)が終息する見通しは立っていないのが現状だ。

来年夏の同時期には国際サッカー連盟(FIFA)主催のクラブW杯も中国で開催される。出場枠が24チームに拡大され、欧州からは8チームが参加予定だが、スペインのラジオ局の報道によれば、FIFAのインファンティノ会長がクラブワールドカップ(W杯)の日程変更を検討しているという。

この危機を乗り切るため、世界のサッカー界も苦渋の措置を取らざるを得なかった。16回目となる欧州選手権で延期は初。欧州では五輪をしのぐほどの人気の大会だけに、今回の延期決定は7~8月に開催される東京五輪への影響も避けられないかもしれない。