オランダ1部NECナイメヘンにJ1横浜FCから期限付き移籍したFW小川航基(25)が5日、現地からオンライン取材に応じ、新天地に「練習も楽しくて、こんな気持ちになったのは何十年ぶりかという感覚」とワクワク感を口にした。

既にチームに合流し、練習も参加。持ち前の明るさで、ボディーランゲージを交えチームメートとコミュニケーションを取り、初日の練習から自身の特長を分かってもらおうと、ひたすらゴール前で要求するプレーを続けたという。

「自分の良さを分かってもらうためにどうしたらいいか、考えながらやれているのは新鮮で楽しい」と話し「ホームシックにはなる気配はないですね」とさらり。既にチームになじんでいることをうかがわせた。

複数クラブからのオファーがあった中で、日本人選手が少ないオランダでプレーすることを決めた。日本人選手が多い国やクラブの方が環境的になじみやすいことも分かってはいたが「(日本人選手が少ない国へ)飛び込んでいった方が面白い。孤独を選択することで、はね上がって返ってくるところがある」と考えて決断した。

25歳での海外挑戦。東京オリンピック(五輪)世代がいち早く海外でプレーしている中、少し遅れての海外でのプレーになるが「プロに入って2、3年で(海外へ)出るつもりが、ここまでになってしまった。自分としては遅かった海外移籍。これが今の現実。僕自身が招いたこと。ラストチャンスとも言われる25歳での移籍で、過去は変えられないけれど、今から自分が点を取って代表に入ってステップアップしていくことには問題ない」と前を向いた。

オランダという舞台に「まずはしっかり試合に出ることが一番。試合に出られないと点を取れないので、キャンプからしっかりアピールして得点を取ることからスタートして出場機会を得て、2桁得点から伸ばしていけたら」。横浜FCサポーターの前で宣言した「次のW杯(FIFAワールドカップ)で得点を取るのは自分」との言葉を実行に移すべく、小川の挑戦が始まった。【岩田千代巳】