<スペインリーグ:ビジャレアル2-0ラシン>◇24日◇ビジャレアル

 ビジャレアルが2-0とラシンを破り、暫定首位(3勝1分け)に浮上した。前半28分にDFカプテビラのゴールで先制し、4分後にFWルロレントが加点。その後はリーグ最少2失点守備力を生かし、完封勝ちを収めた。30日の欧州チャンピオンリーグ(CL)でMF中村俊輔のセルティックと対戦する「負けない」伏兵が、今季欧州の台風の目となりそうな気配だ。バルセロナはFWエトーがクラブ通算100得点を記録する活躍で、ベティスに3-2と競り勝った。(山本孔一通信員)

 ひそかな優勝候補、ビジャレアルがついに首位に浮上した。序盤こそラシンの攻撃に手を焼いたが、GKディエゴ・ロペスがゴールを死守。そして迎えた前半28分、カウンターから右サイドバック(SB)アンヘルがクロスを入れ、左SBカプテビラが頭で先制。さらに32分、左サイドのピレスを起点に、再びオーバーラップした右SBアンヘルが絶妙のクロス。今度はFWジョレンテが頭で押し込み、2-0とした。

 今季のビジャアルは堅守が身上だ。リーグ4試合を終え、わずか2失点。欧州CL初戦で敵地に乗り込み、王者マンチェスターUにゴールを割らせなかった。世界的なビッグネームはいないが、シンプルな4-4-2布陣からMFセナがかじ取り役となり、両サイドバックのオーバーラップをうながす。この日の2ゴールと無失点は、ビジャレアルらしい勝利の形だった。

 レアルを抑えての首位にも、ペジェグリーニ監督は「現在、首位に立っていることは重要でない。大事なことは今のプレーを継続させること」と言い切る。また、ジョレンテは「一番重要なことは勇気を持ってプレーすることだ」と歯切れがいい。中村率いるセルティックにとって、今季無敗のビジャレアルはマンUに劣らぬ強敵となりそうだ。