リオデジャネイロ五輪女子マラソン代表に決まった田中智美(28=第一生命)が17日、都内で喜びの会見を行った。

 13日の名古屋ウィメンズで2時間23分19秒の日本人最高位の2位に入り、代表を手中にしていたが、「ホッとしているところです」と第一声。「マラソンのきっかけはシドニー(五輪)の高橋尚子さんの走り。私もリオで、見た人が私も走りたいと思ってもらえるような走りをしたい」と続けた。目標は「出るからには本気でメダルを狙いにいきたい。1番きれいな金色のメダルがいいですね」と金メダル宣言も飛び出た。

 安堵(あんど)感が先にあったのは、1年前のことがあるから。14年横浜国際で優勝しながらタイムとレース内容をマイナス材料にして15年世界選手権の代表から漏れた。その発表が1年前だった。

 雪辱を誓った名古屋ウィメンズで見事に結果を出した教え子の姿に、山下佐知子監督は「ちょうど1年前は世界陸上の選考にもれて、非常に憤りと腹立たしい思いとありました。でも、五輪に向けて頑張らないとと思ったことを思い出しました」と感慨深げ。同監督は、この日の会見にサプライズで祝福に訪れたロンドン五輪代表の尾崎好美さんに続き、2人目の五輪選手を輩出することになった。