「サンキュー大作戦」で3連覇&3冠-。第93回東京箱根間往復大学駅伝(来年1月2、3日)の監督会見が10日、都内で行われ、出場21チームのエントリー選手(各16人以内)が発表された。15年は「ワクワク大作戦」で初優勝、16年は「ハッピー大作戦」で連覇した青学大。恒例となった作戦名について、原晋監督(49)は3連覇と大学駅伝3冠の「3」と、自身の箱根出場回数の「9」に、これまで支えてもらった周囲の人々への感謝の意も込め「サンキュー大作戦」と命名した。10区間のエントリー選手は29日に決まる。

 偉業のかかった箱根路は感謝を込めて走る。青学大の原監督は会見で「サンキュー大作戦」を発表。09年の箱根初出場から9度目の出場となる今大会には3連覇と大学駅伝3冠がかかる。その「3」と「9」に「支えてくれた多くの方にありがとうの意味もこめた」と説明した。

 12年度大会の「マジンガーZ大作戦」から恒例となった作戦名。本年度は10月の出雲駅伝が「神ってるぞ 青山大作戦」で1冠。11月の全日本は「エビフライ大作戦」で2冠を達成した。今回の「サンキュー大作戦」は9日のミーティングで選手に発表。ベタな作戦名は爆笑され、その場が和んだという。

 当初から批判的な声も少なくない。だが、面白半分ではない。どちらかというと暗いイメージもあった長距離。原監督はプロ野球やJリーグのように、陸上界を盛り上げたいとのポリシーを持つ。作戦名のインパクトで、監督会見の注目度を高める狙いがある。

 結果が出なければ、悪ふざけと言われ、たたかれることも覚悟する。6日に打ち上げた千葉・富津合宿を経て、チーム状況は上向いてきた。山の神の神野が抜けた、山登りの5区以外は「去年より強い」と自信を持つ。その5区も今回から距離が2・4キロ短縮されることもプラスに働く。「インフルエンザ、ノロウイルスなど感染症にかからない限りは大丈夫」と原監督。1月3日の大手町のゴールで「サンキュー」の雄たけびを響かせる。【田口潤】