初マラソンの松田瑞生(22=ダイハツ)が2時間22分44秒で優勝した。女子マラソン界のニューヒロインはこんな人だった。

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 根っからの目立ちたがり屋。昨夏の世界選手権、女子1万メートルで19位だった松田は、ハイテンションで取材エリアに入ってきた。「テレビにいっぱい映りたいじゃないですか? だから映れるところに行こうと最初に勝負かけました」。さすがは…笑いの本場・大阪に生まれ育ったランナー。初の世界の舞台も、目標はテレビに映ること!? 後半は失速したが、言葉が通じないはずの外国メディアも振り向くほど熱弁した。この日は、30キロ手前からテレビ画面を独占。「いっぱい映れてよかった。いろんな人に松田瑞生を知らせられた」と笑みを浮かべた。

 爪も目立っていた。赤や青、黄色などカラフルな勝負ネイルを塗った。お気に入りだったが、母からは「魔よけネイルや」と冗談めかして言われたという。「なんちゅうことを言うか」と明るくツッコミを入れた。信条は「笑顔と元気を与えること」。今後も話題を振りまいてくれそうだ。