女子マラソンの名伯楽・小出義雄さんが亡くなって一夜明けた25日、千葉・佐倉市内の自宅に高橋尚子さん(46)が弔問に訪れた。

午後1時40分に自宅に入り、約1時間の間、小出さんと対面した。その後、沈痛な面持ちで「今までの御礼と一緒に歩んできた思い出をお話をさせていただきました」と語った。

3月下旬に入院後、何通も手紙を送っていたという。「弱い私を育ててくださり、オリンピック、世界記録を出させていただいたのも小出監督のおかげ。1つ1つを振り返りながら、監督とお話をさせてもらいました」などと話し、涙をぬぐった。

3月下旬、米国滞在中に小出さんから電話があったという。「あと1日2日だよ」と言われ、「はじめは冗談だと思いました。『何を言ってるんですか』と返したんです」と振り返った。そして「『今までいっぱい走ってきてくれてありがとな。夢をかなえてくれてありがとな』と言われました」と偲んだ。その後日本に帰国し、何度もお見舞いに行ったことも明かした。