陸上男子やり投げのディーン元気(28=ミズノ)が22日、来年に予定されている東京オリンピック(五輪)に向け「アベレージを高いところで維持して、日本記録、メダルを取りたい」と語った。

この日、兵庫・尼崎市で練習を公開。芝の上で側転や、ゴム製のチューブを使用したトレーニングなどを精力的に行った。父は英国人。12年ロンドン五輪で出場を果たし、今回は母の母国での五輪開催に「ラッキーですね。巡り合わせを感じる」と話した。

ロンドン五輪では、右脇腹を負傷。その後、患部をかばいながら競技を続けたため、精細を欠いた。だが今年8月23日、セイコー・ゴールデングランプリで、7年ぶりに80メートルを上回る、84メートル05を投げ、優勝。復活をアピールした。疲労には特に気をつけているとし「室伏広治先輩がやっていた赤ちゃん体操をやっています。ジムでは体の堅い箇所をほぐしたりしている」と語った。

東京五輪の出場条件の1つに、85メートルの参加標準記録がある。自己ベストは84メートル28だが、等々力信弘ヘッドコーチは「力は十分あるので、毎回80メートル越えができるようになれば、チャンスはある」と期待を込めた。【南谷竜則】