2日と3日に日本テレビ系で放送された「箱根駅伝」(2日午前7時~午後2時5分、3日午前7時~午後2時18分)の関東地区の視聴率が、2日の往路は31・0%(昨年27・5%)、3日の復路は33・7%(昨年28・6)だった。往復の平均世帯視聴率は32・3%で、計測が始まった1987年以降で、歴代最高値だった。

また、個人視聴率については往復が19・1%、2日の往路が18・4%、復路が19・8%を記録。計測が始まった1997年以降で、こちらも歴代最高だった。

今年の箱根駅伝は、新型コロナ感染防止の観点から、沿道での応援による密を避けるために「おうちから応援!」のキャッチフレーズで放送。テレビ視聴する人が多かったと思われる。

往路の世帯瞬間最高視聴率は2日午後1時、同1分、同28分の36・2%で、それぞれ5区で東海大と帝京大の熾烈(しれつ)な4位争い、東洋大と駒大の熾烈(しれつ)な2位争い、創価大がフィニッシュする場面だった。

復路の世帯瞬間最高視聴率は、3日午後1時33分の41・8%で、10区の東洋大と青学大が3位争いの末に3位東洋大、4位青学大がそれぞれフィニッシュする場面だった。

番組の望月浩平プロデューサーは「まずは大会を開催・運営してくださった関係者の皆様、素晴らしいレースを展開してくださった選手の皆様に敬意を表します」とコメント。

「今大会の視聴率は、沿道での応援を控え、テレビを通じて声援を送られた方が多かった結果だと思います。今年に限ったことではないのですが、我々はテレビ局唯一のライツホルダーとして、より良い中継をお届けすることが使命だと肝に銘じて放送に臨みました」と思いを明かした。

「来年、そして来る100回大会に向けても、学生の皆さんのひたむきな姿をお伝えするというコンセプトを大切に、より質の高い中継制作をめざします」と意気込んだ。

今年の箱根駅伝は昨年優勝の青学大、全日本大学駅伝覇者の駒大、豊富な戦力をそろえる東海大、明大、早大などに注目が集まっていた。

2日放送の往路では、前評判を覆し、出場4回目の創価大が初優勝。連覇を狙った青学大は、シード圏外の12位に沈んだ。

3日放送の復路では、往路優勝の創価大が着実な走りで首位を守りきり、10区までたすきをつないだが、10区中継所で3分19秒遅れでスタートした2位駒大のアンカー石川拓慎(3年)が、残り2・1キロ付近で逆転。歴史に残る名勝負を繰り広げ、10時間56分5秒で13年ぶり7度目の総合優勝を果たしていた。往路12位に沈んだ前回覇者の青学大は復路優勝を果たし、4位まで順位を上げた。