東京オリンピック(五輪)男子1600メートルリレー代表鈴木碧斗(東洋大2年)が自己新の10秒33(向かい風0・2メートル)で初優勝を果たした。

2位鈴木涼太(城西大4年)は10秒34、3位三浦励央奈(早大3年)は10秒35。誰が勝者でもおかしくない大激戦を制した。

電光掲示板に、その結果が表示されると、感情が一気にこみ上げてきた。立ち続けることができず、座り込んだ。そして目頭を押さえた。

鈴木碧は「優勝できるとは思っていなかった。驚きの気持ちと素直にうれしい気持ち。自分の走りをできた」と感慨に浸った。もともと200メートルの方が得意で、スプリント力は課題だった。リラックスして走ることを心がけ、100メートルで頂点に立ったが、「タイム的にはすごく速くはない。スピードに関してはまだまだ」。来夏には世界選手権(米ユージン)がある。「個人種目で出場するのが目標の1つ」。200メートルで日の丸を背負えるような急成長を思い描いた。