日本陸連の瀬古利彦マラソン強化戦略プロジェクトリーダー(67)が第100回箱根駅伝を占った。優勝の大本命、史上初の2季連続3冠に挑む駒大にライバル校はどう動くか。パリ五輪イヤーへの期待も込めた解説です。

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死角なし。ちまたでも駒大がそう言われてますね。まずはエース級の3人がそろってる。11月のレースでは1万メートルで佐藤、鈴木、篠原がそろって27分台を出して、学生としてはあり余る記録。駒大の練習では大八木前監督がメインで指導するSチームのメンバーとして競い合ってますけど、3人ともイニシャルは「S」。スーパーの「S」でもあるね。4区に篠原が当日変更で出てくれば、あっという間にトップで山登りで、そこにも選手がそろう。

他大学は往路で優勝しないと話にならないですね。まずは逃がさないこと。駒大は出雲、全日本でずっと1位だから、誰かの後ろを走った経験がほぼない。2、3区あたりで先頭で行かせず、「1位で来るはず」と思ってる後続を焦らせたいね。2位でいいと思ってるなら別ですが、優勝をしたいなら、前半から有力選手をつぎこまないと。

中大は2区に吉居大ですね。全日本は良くなかったけれど(3区区間11位)、箱根には合わせてくるでしょう。2区は経験が大きな力になるから、去年の区間賞の経験も大きい。例えば30秒勝って3区に入れば、駒大は初めての箱根の佐藤が、焦ってオーバーペースで入っていくかもしれない。そんな形で展開をさせていく。

青学大は今年は飛び抜けた選手がいないけど、全員がどこを走っても大丈夫というチーム。だから復路は強いよ。駒沢に30秒~1分くらいで往路を終えたら面白いね。あとは台風の目になりそうな城西大。留学生のキムタイと一緒に高いレベルの練習をすることで力をつけている。

国学院大、順大、早大も含め、往路は共同戦線のような形で駒大の思惑を崩せるかどうか。大八木前監督の後で、藤田監督が運営管理車からどんな声掛けをするかも注目してますけど、展開次第で、どんな場面で、どんな言葉になるかな。

大会の始まりは、金栗先生が五輪で勝つ選手を育てるためでした。100回目を迎えて、今年はパリ五輪もある。もし箱根駅伝が今なかったら、日本の陸上界、長距離はどうなっていたかなと思いますよ。よく作っていただいたなと。今回は200回への1回目でもありますから、我々が引き継いでいかないと。今年の箱根で走った選手がパリで走る姿も期待して、レースを見守りたいですね。

【箱根駅伝・往路】駒大、史上初の2季連続3冠なるか 1月2日8時号砲/速報します