陸上女子マラソンで五輪2大会連続代表の一山麻緒(28=資生堂)は今月限りで現役を引退する。24日までに共同通信の取材に応じ、実業団で競技を続けた10年間に「脚が限界を超えるまでやりきった自分に『頑張ったね』と言ってあげたい。陸上を通して多くの方と出会い、周りの人に恵まれた。すごく幸せだった」と充実感に浸った。
鹿児島県出身。小学5年から本格的に競技を始めた。2016年にワコール入りし「一番の夢は東京五輪に出ることだった」。最も印象に残っているという20年名古屋ウィメンズの初制覇で、代表入りを決めた。新型コロナウイルス禍の1年延期を経て夢舞台に挑むと、8位で日本女子4大会ぶりの入賞を果たした。
さらに上を目指した24年パリ五輪は50位。23年から右脚が「抜けるような感覚」に陥る症状に悩まされた。昨夏には走り出そうとすると左脚が崩れ、転びそうになることも。「思い切り走りたいのに走れない。もう脚が前に出なくなった」。チームが全日本実業団対抗女子駅伝を終えた昨年11月下旬、引退を決めた。
「十分たくさん走って少し肩の荷が下りた」と話し、今後は夫で前日本記録保持者の鈴木健吾(横浜市陸協)をサポートする。ロサンゼルス五輪出場を後押しすべく「私は料理を頑張ろうと思う」と笑顔で次の目標を口にした。
◆一山麻緒(いちやま・まお)19年3月の東京で初マラソン。20年の名古屋ウィメンズで当時日本歴代4位の2時間20分29秒で優勝し、東京五輪代表入り。21年の同五輪では日本勢4大会ぶりの入賞となる8位。22年にワコールから資生堂に移籍し、2大会連続出場の24年パリ五輪は50位。21年12月に男子マラソンの鈴木健吾との結婚を発表。鹿児島・出水中央高出。28歳。鹿児島県出身。(共同)

