日本歴代6位の2時間5分51秒を持つ山下一貴(29=三菱重工)が、2時間10分49秒で金メダルを獲得した。日本勢の優勝は18年ジャカルタ大会の井上大仁以来、史上5人目。山下は「金メダルをとることができて、心底ほっとしています」と胸をなで下ろした。
17キロ付近で先頭集団から一時離れたが、徐々に差を詰め、35キロ手前で先頭に立った。そのまま後続を振り切り、競技場に入るとフィニッシュラインを越えた瞬間、笑みがこぼれた。
フィニッシュ直前まで気は抜けなかった。後続との差を「10秒、9秒」と聞き、すぐ後ろにいると思っていたという。「振り返っても全然いない。自分が見落としているのかと思って、何回も振り返った」と笑う。後続の姿が見えず、少し安心したものの、「あそこでも脚がつるかもしれませんからね、自分の場合」。ゴールテープを切ってようやく、満面の「イチタカスマイル」が弾けた。

