今回は、「GRITS TOPAZ(グリッツトパーズ)」。今年6月に誕生した横浜市初のプロアイスホッケーチーム横浜GRITSのオフィシャルチアリーダーズです。チームの特徴や抱負などを聞きました。

グリッツトパーズ(C)YOKOHAMA GRITS/Photo by Michi ISHIJIMA
グリッツトパーズ(C)YOKOHAMA GRITS/Photo by Michi ISHIJIMA

6月に誕生した横浜グリッツのキーワードは「競技人としても企業人としても一流を目指す」。選手はプレーしながら、それぞれが企業に所属し、競技活動と仕事を両立させている。チームは、働き方改革として“デュアルキャリア”の実現を目指している。

同時に誕生したチアチームのグリッツトパーズも、仕事や学業などチア以外の活動を両立。メンバーは、企業の正社員やダンスインストラクター、大学生などさまざまなバックグラウンドを持つ。

チアと仕事や学業などを両立させるグリッツトパーズ(C)YOKOHAMA GRITS/Photo by Michi ISHIJIMA
チアと仕事や学業などを両立させるグリッツトパーズ(C)YOKOHAMA GRITS/Photo by Michi ISHIJIMA

キャプテンを務める岩橋綾音さんは、Xリーグの元チアリーダーで、現在は1児の母。今回チアリーダーとして現役復帰をする。「ライフステージの変化によって、何かを諦めざるを得ないと思っている方の背中を押せるような存在になりたい」と意気込みを話す。

メンバーの長谷川万紘(まひろ)さんは、立教大チアダンス部に所属していたが、2年時にけがをして手術と1年間におよぶリハビリを経験。復帰したものの、目標にしていた全国大会がコロナで中止となった。その後、就活で客室乗務員を目指すも、採用試験も中止。卒業後、「もう1度、何かに向かって仲間とともに熱くなる経験がしたい」と就活とチアを両立できるグリッツトパーズのオーディションを受験した。

ディレクターの大嶋さん
ディレクターの大嶋さん

ディレクターの大嶋夏実さんは「チアは人生のキャリアを形成する1つの過程であり、武器になるべき存在。チアリーダーが持っているホスピタリティーや活力は、社会に出たときに必ず生きてきます」と話した。自身も、チアと学業や仕事を両立。競技チアの強豪中大付高でチアを始め、中大3年時には15年世界大学チアリーディング選手権大会POM部門で優勝。卒業後は大手広告会社に勤務しながら、バスケットボール日本代表オフィシャルチアリーダーズ「AKATSUKI VENUS」の第2、3期のキャプテンとして活動した。

「学生時代からのチア活動を通してつらい時こそあいさつと笑顔を忘れないこと。どんな壁にぶつかろうとも諦めない気持ち、忍耐力、行動力、仲間を信じる心、飛び込む力などのチアスピリットの大切さを学びました。それが今の仕事に生かされています。例えば、得意先の方と良い関係を築くために、笑顔やホスピタリティーを日頃から意識するようになりました。任された仕事への責任感にもつながっています」と話した。

サービス業のメンバー、高山奈那さんは、活動を通して「“どんな時も笑顔を貫く”というチアリーダーの経験を、仕事においても失敗や困難を笑顔で乗り越える力に変えていきたいと思います」と話した。

チーム名には、希望や勇気を与え、夢や目標に向かって後押ししてくれる“宝石(トパーズ)”という意味が込められている。

チームは3つのイメージ「GRIT(やり抜く力)」「POSITIVE(前向きな)」「GRACEFUL(気品ある)」を大切にしている。自分が決めた目標は前向きにやり抜き、人とのコミュニケーションや立ち居振る舞いを通して、気品あふれる女性となることを目指している。

今後について、大嶋さんは「チアリーダーとして、パフォーマンスのみならず、社会で活躍する女性のロールモデルとしても必要としてもらえるチームになることが目標です」と話した。(おわり)

◆GRITS TOPAZ(グリッツトパーズ)20年6月創設。拠点は横浜市。ホームリンクはKOSE新横浜スケートセンター。人数は10人。練習は横浜市内で週1回、約3時間。試合でのパフォーマンスのほか、地域イベントやボランティア活動などを行う。