どーもです。テーラーメイドのニューモデル「SIM2」シリーズをやっと試打出来ました! この試打に先駆けて、カレドニアンGCで開催された試打ラウンドでいくつかのモデルを実際に体験しましたが、改めて全モデルをレポしたいと思います。「SIM2」シリーズはドライバー&FWで3モデル、レスキュー2モデル、アイアン2モデルの計10モデルをラインアップ。まずは「SIM2」ドライバーからいってみましょう。


今回の「SIM2」シリーズですが、従来のチタンよりも比重の軽い「フィージドミルドアルミニウムリング」と軽量高強度のカボン・クラウン&フルカーボンソールを採用。さらに溶剤を一切使わずボディ一体型で作り上げた「ミルドバックカップフェース」を採用し、後部にヘビーバックウエートを装着することで、より低・深重心化を実現しているようです。先代「SIM」ドライバーですが、ボクでは全く球が上がらず&つかまらずの惨敗でしたが、「SIM2」はどう進化したのでしょうか?


まずは見た目から。


先代「SIM」ドライバーで採用されていたスライド式ウエートは「SIM2」ドライバーでは見送られていました。その替わりといっては何ですが、固定式ウエートがフェース後部に配置されて「また浅重心なのかな…」なんて思わせますが、ソール後部のヘビーバックウエートが「SIM」ドライバーよりも強調されているので、惨敗した先代ほど浅重心モデルではないのかもしれません。

フェースはセミディープですね。「SIM」ドライバーはシャローな見た目でしたが、「SIM2」ドライバーは「SIM2」ドライバーよりはディープになっていました。

ボディはちょっと面白い形状ですね。クラウンのフェース側から3分の2くらいまではある程度ボリュームが確保されていますが、その辺りから急にヒップダウンした感じになっていました。でもミドルバックです。

後ろ姿ですが、「ヘビーバックウエート」と命名されたウエートが、さらに存在感を増していましたね。なお、「SIM2」ドライバーの重量は16gでした。

構えてみるとこんな感じ。実にテーラーメイドらしい形状ですね。クラウンの投影面積は気持ち小さめに感じましたが、まあ、単体で打つ分にはそれほど気にならないかな。

今回試打したのは、オリジナルカーボンシャフト「TENSEI SILVER TM50(‘21)」Sフレックス装着モデル。スペックは、ロフト角9度、ライ角56度、長さ45.75インチ、総重量310g、バランスD3。ヘッド体積460cm3。シャフトスペックは59g、トルク4.0、中調子。カチャカチャの試打ポジションはSTD。

試打会場は東京・メトログリーン東陽町、ボールはブリヂストンゴルフのレンジ用2ピースボール使用。


持ってみた感覚ですが、重量的にはまずまず。グリップもいい感じの太さでしたが、ボクはやや太めが好きなので、一般的なモデルとしてはやや太めになるかもしれません。シャフトを手でしならせてみると、かなりSフレックスらしいSです。それほどしなる感じはなかったかな。で、しなりポイントはちょうど真ん中辺り。ワッグルしてみてもヘッドはそれほど動かず、素振りしてみてもシャフトのしなり感はそれほど感じず、シャープに振れそうな雰囲気でした。


実際に打ってみると、先代「SIM」ドライバーで惨敗だった球の上がりについては、総じてやや上がりやすくなったイメージ。低・深重心を意識したというだけあって、先代ほどの惨敗感はなかったけど、そうは言っても弾丸ライナー系の弾道でした。何よりスピン量が少ないっす!! 先代は3球平均で約2500rpmでしたが、「SIM2」ドライバーは約2100rpm。約400rpm減はなかかなですわな! シャフトがかなりしっかりしたイメージで、ボク的にはもうちょっとだけしなり感が欲しかったかな。全体的にピンピンしていて、シャフト自体は弾き系かなって。


スカイトラックの弾道データはこんな感じで、

その各球データはこちら。

【3球平均】

HS42.2m/s、初速61.2m/s、打ち出し角16.0度、バックスピン量2120.5rpm、サイドスピン-26.9rpm、飛距離246.9rpm

【ベスト】

HS42.7m/s、初速62.0m/s、打ち出し角15.6度、バックスピン量2023.6rpm、サイドスピン-28.9rpm、飛距離249.8rpm


打感はマイルド!! ボールのつぶれ感を存分に感じられると思います。ツイストフェースの恩恵は確実にあると思うのですが、このフェースになってからどこに当たっているのか今イチわかりにくい印象もあります。ボクの打点的には、恐らく上っ面のネックよりが多かったと思います。音は中高音系です。


弾道はこんな感じで、


そのスカイトラックデータはこちら。


弾道的には、ギリ高弾道と言えるでしょう。高めの中弾道かもしれませんが、まあ、その辺はギリ高弾道ってことで!! 前述通りスピン量少なめ。上っ面に当たっていたのかもしれませんが、もし仮にそうだとすると、上がりやすいってことになるのかなw


出球傾向ですが、ボクのスイングで、ほぼストレート。打ち出し方向がやや右なのはいつも通りですが、そこからドローで戻ってくるイメージはなく、そのままドーンで、ヘタするとフェードも出ちゃいました。もちろん、意図していないので…(汗)


シャフトフィーリングですが、かなりピンピンしたイメージ。ボクレベルでは結構厳しいイメージもあって、かなり一生懸命振っていました。しなり的には、クセがなく、シャープに振り切れるイメージですね。でもそのせいかいわゆる“アソビ”がなく、スイングに、リニアに反応するシビアさもあったように感じました。


今回ボクが試打した限りでは、このスペックで最低HS43m/sは欲しい感じかな。先代はいろんな意味で惨敗でしたが、今作は、それほど敗北感はなかったです! 球の上がりについては、少しだけ上がりやすくなっていたように思います。とはいえ、やはり上級者向けかなって感じ。最低限スイングで球をつかまえられるタイプでないと厳しいかなと感じました。ボクには厳しいイメージでしたが、腕に自信のある方はぜひ挑戦してみてくださいな!

<テーラーメイド「SIM2」ドライバー>

■KAZ’s インプレッション(10点満点)

▽飛距離:9▽上がりやすさ:8.5▽操作性:9▽打感の柔らかさ:9▽ミスの許容度:8

■ヘッド:ボディ&フェース=9-1-1チタン&アルミニウムリング、クラウン&ソール=グラファイト・コンポジット、ヘビーバックスチールウエート

■シャフト(重量/トルク/調子):「TENSEI SILVER TM50(‘21)」(S=59g/4.0、SR=56g/4.4、R=54g/4.8/中調子)。「ツアーAD HD-6」(S=66g/3.1/中調子)。「Speeder661 EVOLUTION VII」(S=66g/3.4/先中調子)。「Diamana TB60」(S=64g/3.7/中元調子)。

■価格:「TENSEI SILVER TM50(‘21)」装着モデル各1本7万6000円+税。「ツアーAD HD-6」「Speeder661 EVOLUTION VII」「Diamana TB60」装着モデル各1本9万4000円+税。