どーもです。ゴルフ業界は新製品ラッシュですが、本業との兼ね合いで、全く試打が追いつきません。そんな中、テーラーメイドの新作「ステルス2」シリーズを試打できました。前作「ステルス」シリーズはカーボンフェース採用が話題となりましたが、新作はクラウンもソールもカーボン採用となったようです。その余剰重量を適正位置に配置することで、よりハッキリとした性格付けができるのが売りかもしれませんね。というわけで、まずはデフォルトモデルの「ステルス2」ドライバーから紹介しましょう。


まずは見た目から。


先代「ステルス」ドライバーと比べると、ソール後部のウエート部分がややネック側に寄っているように見えました。また、ネック側にはウエートが装着されていました。

フェースですが、形状的には先代と同じような感じで、結構大きめ。これだけ大きくしても、重量的に重くなり過ぎないのが、カーボンのメリットですね。

ボディはセミディープっぽいですが、先代と比べると確実にシャロー。そして、先代はハイバックでしたが、新作はミドルバックに変更。

後ろ姿です。ドーンとウエートが鎮座しているのは先代同様ですが、よりスマートなイメージ。デフォルトモデルは25gですが、先代は一体何g積んでいたのでしょうか?

構えてみるとこんな感じ。クラウンの投影面積は大きめで、形状的には恐らく先代と変わっていません。この辺は完成系ということなのかもしれませんね。

今回試打したのは、オリジナルカーボンシャフト「TENSEI RED TM50(’22)」Sフレックス装着モデル。スペックは、ロフト角10.5度、ライ角56度、長さ45.75インチ、総重量302g、バランスD3.5。ヘッド体積460cm3。シャフトスペックは、重量57g、トルク4.3、中調子。

試打会場は東京・メトログリーン東陽町、ボールはブリヂストンゴルフのレンジ用2ピースボール使用。


持ってみた感覚ですが、重量的にはやや軽めだけど、ここ数年の軽量化の流れを考えれば、まずまずの重量かな。グリップは、太め好きなボクにはもう一声でしたが、一般的にはノーマルな太さだと思います。シャフトを手でしならせてみると、まあ、Sフレックスにしてはやや柔らかめ。しなりポイントは真ん中よりもやや先辺りで、MITUBISI CHEMICALの表記の先辺り。ワッグルしてみると、意外にもしなりポイントよりも手前からしなる感じで、ヘッドの動き幅はやや大きめ。素振りしてみると、ややヘッドが加速しそうな感じもありました。


実際に打ってみると、ぶっ飛びだった先代とほぼ同等の飛びです!! この辺はさすがですね。なお、打感はほんの少しだけど、よりマイルド感が強調された感じもありました。この辺はボディ特性との兼ね合いかもしれません。では、先代と何が違うのか? これがボクレベルには非常に難しいのですが、ボク的には“つかまり”だと思います。先代はボクのスイングで普通にドロー系でしたが、新作はストレート~フェード系の傾向が強かったように感じました。ここ最近、ボクのスイングが変わってきているのかもしれませんが、いつもの感覚でヘッドを目標方向にしっかり振り抜いて、大きなフォローを意識したスイングができれば、ほぼストレート~落ち際で右にいくフェード系でした。


スカイトラックの弾道データはこんな感じで

その各球データがこちら


【3球平均】

HS43.9m/s、初速63.6m/s、打ち出し角16.0度、バックスピン量2813.1rpm、サイドスピン-96.9rpm、飛距離256.9y

【ベスト】

HS43.9m/s、初速63.5m/s、打ち出し角16.5度、バックスピン量2733.6rpm、サイドスピン-156.4rpm、飛距離257.9y


打感は弾き系だけど、先代よりもボールのつぶれ感がある感じ。音は先代の乾いた感じの高音系よりは、違和感のない高音系になっていたと思います。


弾道はこんな感じで


そのスカイトラックデータはこんな感じ


弾道的は高弾道。この重量を振り切れれば、普通にボールは上がるでしょう。スピン量的には3球平均で先代よりも約100rpm増えていますが、この辺はボクレベルには誤差の範ちゅう。先代から、実に安定したスピン量ですね。


出球傾向は、ボクのスイングでストレート~軽いフォード系。この辺は前述通りなので割愛します。


シャフトフィーリングと振り感ですが、先代「ステルス」ドライバーに採用されていたシャフトと同じだと思います。先代同様ややヘッドが走る感じはありますが、重心位置のちょっとした違いなのか、先代ほどヘッドが走っている感覚はなかったですね。


今回ボクが試打した限りでは、このスペックでHS40~42m/s辺りにオススメ。先代同様の打ちやすさを継承しつつ、おそらく重心位置をコントロールすることで、よりストレートな弾道の打ちやすさを目指したモデルのように感じました。ボクレベルのプチヒッターも使えそうですが、払い打ち系のスインガーでも十分使えそうなモデルで、この辺の受け入れ間口の広さは先代同様かな。敢えて言及するとすえば、ぶっちゃけ先代との差は極わずかということ。初代ステルスでイメージ通りの弾道が打てているのであれば、「ステルス2」ドライバーに移行する必要はないかもしれません。まぁ、これを言ってしまうと元もこのないんですけど…(汗)。いずれにせよ、1回打ってみてくださいね!!

<テーラーメイド「ステルス2」ドライバー>

■KAZ'sインプレッション(10点満点)

▽飛距離:10▽上がりやすさ:10▽操作性:8▽構えやすさ:9▽打感の柔らかさ:9▽ミスの許容度:9

■ヘッド:ボディ=9-1-1チタン+6層カーボンクラウン+9層カーボンソール+特殊強化カーボンコンポジットリグ+フロントTSSウエート、フェース=60層カーボン

■シャフト(重量/トルク/調子):「TENSEI RED TM50(‘22)」(S=57g/4.3、SR=55g/4.7、R=52g/5.0/中調子)。「ツアーAD CQ-6」(S=64g3.4/先中調子)。「SPEEDER NX GREEN60」(S=67g/3.8/中調子)。「Diamana GT60」(S=63g/3.8/中元調子)。

■価格:「TENSEI RED TM50(‘22)」装着モデル1本9万3500円。「ツアーAD CQ-6」「SPEEDER NX GREEN60」「Diamana GT60」装着モデル各1本11万3300円。 ※価格は税込み