どーもです。テーラーメイドのニューモデル「ステルス」シリーズを試打できました。発売前から話題となっていた革新的なクラブですが、ドライバーのフェースが60層ものカーボンシートで造られたモデルとなっています。10年以上前だったと思いますが、同社は1度「GLORE」でカーボンフェースモデルを発売しましたが、当時はまだ時代が早すぎたのかもしれませんね。今回のドライバーですが、試打終了後に興奮してfacebookに上げてしまったほど、とにかく初速が速いモデルでした。ドライバーも3モデルあるので、まずはデフォルトモデルからいってみましょう。


まずはカーボンフェースにすることのメリットですが、これはズバリ重量ですよね。チタン製よりも明らかに軽量化できるので、そこでできた余剰重量をどこに配置するかで重心位置をより自由にコントロールできるのがメリットだと思います。なお、フェースだけで従来のチタン製44gがカーボンにすることで24gとなり、なんと44%の軽量化に成功しているようです。またカーボンフェースの強度を心配する声もチラホラ聞きますが、メーカーとしてとんでもない負荷をかけるテストをした上で世に出しているわけですから、まあ、心配ないかなって思いますが、楽観的かな? だって、PGAのトッププロたちもテストしているのでしょうから、あんなモンスターたちが打って支障なければ、まあ、我々レベルの通常使用で割れることはほぼ皆無かなって思います。


まあ、ボクの能書きはこれくらいにして、まずが見た目から。


ボディ形状ですが、ソール後部にウエート搭載の形状は「SIM」「SIM2」の流れをくむモデルですよね。

フェースはかなり大きめですね。これだけ大きくしてもカーボン素材だから従来のチタンに比べても軽量化が図れるということですね。

ボディはセミディープでハイバック!

後ろ姿ですが、ウエートがドーンと鎮座しています。殿&キムタクがキャラの某メーカーを思い出してしまうのはボクだけでしょうか…

構えてみるとこんな感じ。クラウンの投影面積はやや大きめですが、決して大き過ぎるようには感じませんでした。適度な安心感と緊張感に加え、期待感も…って、それは見た目の要素ではないかw

今回試打したのは、オリジナルカーボンシャフト「TENSEI RED TM50(‘22)」Sフレックス装着モデル。スペックは、ロフト角10.5度、ライ角56度、長さ45.75インチ、総重量302g、バランスD3。ヘッド体積460cm3。シャフトスペックは、重量57g、トルク4.3、中調子。

試打会場は東京・メトログリーン東陽町、ボールはブリヂストンゴルフのレンジ用2ピースボールです。


持ってみた感覚ですが、重量的にはやや軽め。グリップはノーマルな太さですが、太めが好きなボクには気持ち細めにも感じました。シャフトを手でしならせてみると、Sフレックスにしてはやや柔らかめかな。しなりポイントは真ん中辺りで、MITSUBISHI CHEMICALの文字の辺りに感じました。ワッグルしてみるとそこそこヘッドは動く感じ。素振りしてみる、スイング中どこにヘッドがいるかを常に感じやすい印象でした。


実際に打ってみるとですね、もういきなり1球目から、とんでもない好感触な手応えで、奥のネット230yを示すマークに、文字通りに突き刺さっていました。ここ最近ではあまり記憶にないレベルの強弾道ぶりに思わずスカイトラックデータを確認すると、な、なんと…


255.8y!!!!


なかなかスカイトラックで250yを超えるモデルには出会えていませんからね。一番驚いたのはボク自身でした(笑)。しかも、初速を確認すると…


63.9m/s!!!!


この数値、実は昨年ベストタイなんです。これで興奮しないわけがないですよねw 2球目も同じような感じで飛距離は257.7yをマーク。「あれ、もしかして260y行くんじゃね?」と思って強振したら、スイングがブレまくってめっちゃ曲がってしまったのでやめました。いずれにせよ、とにかく初速が速く、結果的に飛距離アップが期待できるであろうこと間違いないと思います。


スカイトラックの弾道データはこんな感じで

その各球データはこんな感じ


【3球平均】

HS43.8m/s、初速63.5m/s、打ち出し角16.1度、バックスピン量2639.2rpm、サイドスピン-310.9rpm、飛距離256.8y

【ベスト】

HS44.1m/s、初速63.9m/s、打ち出し角15.3度、バックスピン量2724.4rpm、サイドスピン-243.4rpm、飛距離257.7y


打感は弾き系だけどインパクトでボールを押してくれるような感覚がグッドで違和感なしです。カーボンだって言われなければ、気付かないほどです。芯を食った感覚とやや外した感覚も感じやすいかったですね。音はちょっと乾いた感じで、重箱の隅を突っつくようですが、軽いような音にも感じましたが、まあ、普通に打っていれば全く気にならないレベルです。


弾道はこんな感じで


そのスカイトラックデータはこちら


弾道的にはなかなかの高弾道。かなり上がりやすいイメージで、数値的にも打ち出し角16度でした。スピン量もちょうどいい感じ。1球だけ約2200rpmと少なめでしたが、多くても3000rpmを超えていないので、まあ、適量かな。


出球傾向は、ボクのスイングでほぼストレートから軽いドロー系。ボクのスイングの問題で打ち出し方向のバラけはありますが、基本的には打ち出した方向にほぼストレート。なので、打ち出し方向さえコントロールできれば、かなり実戦的かもしれません。なお、動画弾道ですが、軽くフェードしているようにも見えますよね。スカイトラック数値でサイドスピンが-100~200rpm以下だと、見た目的にはフェードしていることが多いですね。


シャフトフィーリングと振り感ですが、ややヘッドが走る感覚かな。ちょっと柔らかめな印象もありますが、それでもレンジで打つ限りは、そこそこ耐えてくれる印象でした。ちょっと細めにも見えたので、気持ち心許なさもありましたが、実際に振ってみると、特に違和感はなく、スイング中にしっかりヘッドを感じながらスイングできました。


今回ボクが試打した限りでは、このスペックでHS40~42m/s辺りがドストライクゾーンかなって思います。やや軽めなモデルなので、普段よりもHSが上がりそうな気もしますが、ボクの普段HS42m/sがいつもどおりの感覚で44m/sになっていました。いつもの感覚で振って、いつも以上のHSが出るのは、何気にすごいことですよね。その上で、かなりターゲット層は広いイメージ。払い打ち系でもボクレベルならヒッタータイプでも十分このマッチングで使えそうな雰囲気でした。まあ、ヒッターはカスタム系のよりしっかりしたシャフトと合わせ方が無難かもしれませんけどね。って、あくまでもボクの想像ですけど。何はともあれ、この革新的なモデルで最も感じたのは「普段通りのスイングで初速が速くなる」=「普段通りのスイングで飛距離アップが望める」ということだと思います。いくつものメーカーが「前モデル比+5y」とかよくうたっていますが、この「ステルス」こそ、前作はないけど、普段通りのスイングで5~10yの飛距離アップも夢じゃないかも、ですね!!

<テーラーメイド「ステルス」ドライバー>

■KAZ’sインプレッション(10点満点)

▽飛距離:10▽上がりやすさ:10▽操作性:8▽構えやすさ:9▽打感の柔らかさ:8▽ミスの許容度:9

■ヘッド:ボディ=9-1-1チタン、フェース=60層カーボン、クラウン=カーボン

■シャフト(重量/トルク/調子):「TENSEI RED TM50(’22)」(S=57g/4.3、SR=55g/4.7、R=52g/5.0/中調子)。「ツアーAD UB-6」(S=65g/3.2/中調子)。「SPEEDER NX60」(S=64g/3.7/中調子)。「Diamana PD60」(S=65g/3.3/中元調子)。

■価格:「TENSEI RED TM50(‘22)」装着モデル各1本8万6900円。「ツアーAD UB-6」「SPEEDER NX60」「Diamana PD60」装着モデル各1本10万6700円。※価格は税込み