どーもです。15日に発売されたミズノの新モデル「ミズノプロ」シリーズのFLI-HI(以下「フライハイ」)、241、243、245アイアンを試打できました。「ミズノ=アイアン」のイメージが強いボクにとっては、かなり興味深いモデルばかりですが、問題はボクレベルで太刀打ちできるのかです。そんな思いも持ちつつの試打でしたが、今回はそれぞれに打ちやすさがあったと思います。もちろん、「打ちやすさ」はモデルによって変わってきます。今回はそのあたりにもフォーカスしつつ、まずはフライハイから行ってみましょう。


まずは見た目から。


先代FLI-HIからブラックボディに変更ですが、新作も引き継がれていましたが、精悍ですね~。形状的には先代とほぼ同じですが、バックフェースの厚み部分がフラットだった先代に対して、新作は山型になっていました。

フェースは小振り。形状的にも先代とほぼ同じような印象でしたが、新作の方が気持ちネック側の縦幅が狭くなっていたようにも感じました。

ソール幅は広め。これも先代同様のイメージ。

ネックはセミグース。写真はフェースを開きすぎました(汗)。ボディは先代よりも気持ちファットかな?

構えてみるとこんな感じ。先代よりもややマイルド感がありそうな雰囲気だったりしますが、単に丸みを帯びているからかな?

今回試打したのは、三菱ケミカル社製「OT iron 95」Sフレックス装着モデルの#4。スペックは、ロフト角21.5度、ライ角60度、長さ38.5インチ、総重量399g、バランスD2。シャフトスペックは、重量97g、トルク未発表、中調子。


試打会場は東京・メトログリーン東陽町、ボールはブリヂストンゴルフのレンジ用2ピースボール使用。


持ったみた感覚ですが、重量的にはやや軽め。グリップは太すぎず、細すぎずでいい感じ!! シャフトを手でしならせてみると、まずまずの硬さでSフレックスらしいSのイメージで、しなりポイントは真ん中よりもやや先に感じました。ワッグルしてみると、そのしなりポイントから先でヘッドが少し振れる感じで、その振れ幅は適当なイメージ。素振りしてみると、「ヘッドをもう少し感じたいな~」という思いはあったけど、シャープに振れそうな雰囲気でした。


実際に打ってみてまず驚いたのが、ボクにとって、歴代フライハイで最も打ちやすいモデルだったこと。これまでフライハイの試打では散々な結果だったイメージが強く、ボク的には先代でやっと「なんか打てそう!?」と思いました。ここで言う打ちやすさは、ずばり「ボールの上がり方」です。歴代フライハイはボールが上がりにくく、操作性も高いイメージだったので、ボク的には惨敗。先代でやっと「おっ、少し上がりやすくなったかな?」とも思いましたが、今回はそんな不安は一切不要な感じで打てました。実は今回採用のシャフト「OT iron 95」はマイアイアンと同じ(マイアイアンはおそらく先代?)ということもあり、個人的には安心感もプラスに働いたのかもしれません。そこで言えば先代は「OT iron 75」でしたよね。結果論ですが、先代はシャフト重量が軽すぎて、数値だけは説明できない違和感があったのかもしれません。過去記事を読み直すと、「惨敗の記憶しか無かった先代のほうが結果的に良い結果かも…となってしまいました(汗)」なんて書いていますしね。今回はトータルバランスも良く、歴代フライハイの中ではボクレベルでも使えそうな気配を感じました!!


スカイトラックの弾道データはこんな感じで

その各球データはこちら


【3球平均】

HS40.5m/s、初速54.1m/s、打ち出し角13.3度、バックスピン量4504.4rpm、サイドスピン-643.5rpm、飛距離194.8y

【ベスト】

HS40.8m/s、初速54.3m/s、打ち出し角13.8度、バックスピン量4606.5rpm、サイドスピン-462.2rpm、飛距離195.8y


打感はマイルドですが、いわゆる軟鉄鍛造アイアンのようなボールのつぶれ感を存分に感じるマイルドさとは若干違う感じ。誤解を恐れずに言えば、ちょっと鈍く重い感じもありました。音も先代よりはやや低めのイメージの中高音系。


弾道はこんな感じで


そのスカイトラック弾道データはこちら


弾道的には高弾道。上がりやすさは歴代モデルナンバー1だと思います。イメージ的には先々代の弾道をカーボンシャフトで打てる感じかな。実際、「NSPRO950GH neo」を挿しても面白いかもしれないかなって。そんな想像をかき立ててくれるワクワクさも魅力かもしれません。先代はスピン量少なめで約3700rpmでしたが、新作は約4500rpm。この差をみると、コンセプト自体の変更があったのかもしれないな~なんて感じました。


出球傾向は、ボクのスイングで、いい感じのほぼストレート~軽いドロー系。ウッド型UTほどオートマチックに上がらず、つかまる感じもないけど、アイアン型を選ぶプレーヤーのキーポイントはおそらく“操作性”なのかなって。「勝手に上がってしまう」「勝手につかまってしまう」ウッド型よりも、例えば「高さを抑えて打ちたい」「カットに打って距離を調整したい」など、弾道を操りたい方向けのイメージです。


シャフトフィーリングと振り感ですが、ボクのタメにいい感じに反応してくれる感じでした。つまり、いつも通りのスイングで、結果を出してくれます。ボク的には振りやすいマッチングで、インパクトでボールを押してくれるような挙動も好きですわ~!


今回ボクが試打した限りでは、このスペックでHS40~42m/sあたりにオススメ。スイングタイプ的には、いわゆる払い打ち系よりもある程度タメてたたけるヒッター向けのイメージで、この辺が先代との大きな違いに感じました。先代 は払い打ち系でもドーンと大きな弾道を味わえるモデルと目指したように感じましたが、今回は「やっぱり、フライハイはそうじゃないだろう!!」と元に戻したのかなといった印象です。その上で“打ちやすさ”つまりボールの上がりやすさを意識し、実現させているようにも感じました。繰り返しになりますが、ボクにとっては歴代随一の打ちやすいモデルになっていました。

<ミズノ「ミズノプロ FLI-HI(2023)」UT>

■KAZ’sインプレッション(10点満点)

▽飛距離:9▽上がりやすさ:8.5▽操作性:10▽構えやすさ:8▽打感の柔らかさ:8▽ミスの許容度:8

■ヘッド:ニッケル・クロムモリブデン+タングステンウエート

■ロフトバリエーション:#3=19度、#4=21.5度

■シャフト(重量/トルク/調子):カーボンシャフト「OT iron 95」(S=97g/未発表/中調子)

■価格:各1本3万8500円(税込み)