どーもです。キャロウェイのニューモデル「PARADYM Ai-SMOKE」シリーズを試打できました。同シリーズはこれまではロボットテストのデータをベースにAi解析してきたものを、全世界約25万人のデータをベースに変更。リアルなスイングデータから開発された「Ai-SMOKEフェース」により“扱いやすさと飛んで曲がらない”の実現を目指したシリーズのようです。高慣性モーメントでアプローチしていたテーラーメイド&PINGとは一線を画するモデルを登場させてきました。今回ドライバー&FWで各4モデル、UT&アイアンで各3モデルに加え、個人的にここ最近で最も注目のモデル「Xフォージド」シリーズの2モデルも試打しています。まずは、ドライバーでもデフォルトモデルであろう「PARADYM Ai-SMOKE MAX」ドライバーから紹介します。


まずは見た目から。


ソールを見ると、まるで大理石のような模様が確認できますよね。これがSMOKEをイメージした結果なのかは確認していませんが、ある意味唯一無二。前作「PARADYM」ドライバーのソール後部可変ウエートは、完全にソール後部縁の厚みの部分に配置されていましたが、「PARADYM Ai-SMOKE MAX」ドライバーはまさにソール後部の配置に変更。また、「PARADYM Ai-SMOKE MAX」ドライバーはフェース下部の後ろにもウエート搭載となっていました。

フェースはセミディープ。形状的には「PARADYM」ドライバーをほぼ踏襲していますが、フェースの厚み分布は全くの別モノとなっているはずです。それが今回のキーテクノロジーですからね!!

ボディはシャロー気味。でも、「PARADYM」ドライバーと比べると、クラウンの丸みがより強調され、よりヒップダウンしているようにも見えました。

後ろ姿です。可変ウエートがない分スッキリ感がありますね。クラウンも低くなり、ヒップダウンしている分、低重心化も実現できているのかな?

構えてみるとこんな感じ。クラウンの投影面積はやや大きめ。形状的には「PARADYM」ドライバーとほぼ同じような感じですが、カーボンファイバーの素材感が、なんかいい感じだったりして?

今回試打したのは、オリジナルカーボンシャフト「TENSEI 50 for Callaway」Sフレックス装着モデル。スペックは、ロフト角10.5度、ライ角58度、長さ45.5インチ、総重量305g、バランスD3。ヘッド体積460cm3。シャフトスペックは、重量57.5g、トルク5.0、中調子。


試打会場は東京・メトログリーン東陽町、ボールはブリヂストンゴルフのレンジ用2ピースボール使用。


持ってみた感覚ですが、重量的にはまずまず。グリップの太さもまずまずですが、太め好きのボクには気持ち細めでした。シャフトを手でしならせてみると、メーカー純正シャフトとしてはSフレックスらしい感じで、しなりポイントはちょうど真ん中あたり。ワッグルしてみると、ヘッドの振れ幅は適当でしたが、素振りしてみると、ワッグルのイメージよりもヘッドが効いている感じもしました。


実際に打ってみると、いい感じ!! ボクにとってはトータルのバランスが良く、シャフトともマッチングもいい感じで、まず弾道が強い。ボールの上がりづらさはなく、かといって上がり過ぎるわけではなくちょうどいい感じ。また、スピン量も適量イメージで、データ的にも3球平均約2850rpm。最近のドライバーはスピン量が少な過ぎの傾向を感じていますが、この「PARADYM Ai-SMOKE MAX」ドライバーは、ボク的にはちょうどいい感じ。また、何がうれしいって、弾道がそろいやすかったことです。ボク的にはイメージ通りの薄いドロー系を打ちやすかった印象でした。ペリメーター・ウエートはセンターなので最も重心深度が深いセッテイングしか打っていませんが、ぶっちゃけウエート位置を変える必要がない感じでした。これ、いいかもです。


スカイトラックの弾道はこんな感じで

その各球データはこちら。


【3球平均】

HS42.0m/s、初速61.0m/s、打ち出し角16.2度、バックスピン量2848.4rpm、サイドスピン-174.3rpm、飛距離244.5y

【ベスト】

HS42.0m/s、初速61.1m/s、打ち出し角16.4度、バックスピン量2616.6rpm、サイドスピン-112.2rpm、飛距離246.5y


打感はソリッド系。ゴルフ体験主義のソリッド系は決して硬いだけではなく、弾き感と柔らかさがちょうど半々のイメージです。音もいい感じの中高音系。


弾道はこんな感じで


そのスカイトラックデータはこちら


弾道的には高弾道。この重量を振り切れれば、ボールの上がり方は問題ないと思いますが、若干ヒッタータイプ向けの気配も感じました。スピン量も多過ぎず、少な過ぎずでした。


出球傾向は、ボクのスイングで軽いドロー系。いつも通りのスイングで何も意識することなく振って結果が伴うのは、好印象です!!


シャフトフィーリングと振り感は、実にクセがないしなり感ですが、若干ヘッドが効いている感じはあります。ボク的は、切り返しでヘッド重量を感じられるので、自然に落とせるイメージですが、なかには「振り遅れてしまう方もいるかも…」とも感じました。


今回ボクが試打した限りでは、このスペックでHS42~43m/sあたりにオススメ。スイングタイプ的にはある程度受け入れ間口の広さは確保していると思いますが、あえて言えばプチヒッター以上の方が良さそうな気配もありました。個人的には、決して合っているとは言えなかった「PARADYM」ドライバーよりもこの「PARADYM Ai-SOMKE MAX」ドライバーの方が好印象。「優しく打てて飛んで曲がらない」が現在各社の掲げるテーマだと思います。キャロウェイは高慣性モーメントを打ち出した前出2社とは違うアプローチをしてきていますが、ボク的にはキャロウェイに軍配かな。もちろん、合う、合わないは人それぞれですので、決してどちら良いとか悪いではありません。ぜひ、ご自身でも打ち比べてみてください。

<キャロウェイ「PARADYM Ai-SMOKE MAX」ドライバー>

■KAZ'sインプレッション(10点満点)

▽飛距離:8.5▽上がりやすさ:9.5▽操作性:7▽構えやすさ:9▽打感の柔らかさ:10▽ミスの許容度:10

■ヘッド:ボディ=8-1-1チタン+トライアクシャル・カーボンクラウン+フォージド・カーボンコンポジットソール+スクリューウエート約2g+ペリメーター・ウエート約14g、フェース=FS2Sチタン

■シャフト(重量/トルク/調子):「TENSEI 50 for Callaway」(S=57.5g/5.0、SR=54.5g/5.2、R=52.5g/5.3/中調子)。「ツアーAD VF-5」(S=56g/4.3/中元調子)。「SPEEDER NX BLACK 50」(S=56.5g/4.9/先中調子)。「TENSEI PRO BLUE 1K 50」(S=54.0g/4.8/中調子)。

■価格:「TENSEI 50 for Callaway」装着モデル1本9万6800円、「ツアーAD VF-5」「SPEEDER NX BLACK 50」装着モデル各1本11万6600円、「TENSEI PRO BLUE 1K 50」装着モデル12万7600円。※価格は税込み