石川遼の杉並学院高時代の後輩でプロ8年目の浅地洋佑(25=フリー)が悲願のツアー初優勝を飾った。

通算4アンダーの首位で出ると1バーディー、2ボギーの72でまとめ、通算3アンダーで初勝利を挙げた。9年ぶり6人目となるマンデートーナメント(主催者推薦選考会)通過からの優勝を成し遂げ、7月の全英オープン(北アイルランド・ロイヤルポートラッシュGC)出場権も獲得した。

昨年8月に結婚した元保育士の智子夫人、女手一つで育ててくれた母伸子さんが見守る中、浅地は「こんなにうれしい瞬間はない。それぐらいうれしい。今日は妻も母も見に来てくれて最高の形になりました。本当にどうしようもない息子でしたけれど、こうやって恩返しできてうれしい」と母の日Vを成し遂げ、感謝の言葉を口にした。妻にも初勝利をプレゼントし「勝ったよ!」と笑顔で報告した。

自身初のツアー最終日最終組は耐えるゴルフだった。第3日まで曲がらなかったティーショットが不安定となり、第2打で寄せきれない展開が続いた。前半は1つスコアを落として折り返したが、最後はパッティングに助けられた。14番では5メートルのパーパットが残ったものの、スライスラインを読み切ってねじ込んだ。最終18番パー4では第1打を右のラフ、第2打でグリーン奥バンカーに入れた。スコアを落とせばプレーオフという展開で、3メートルのパーパットを沈めて後半はパープレー。優勝争いを展開したライバルがスコアを落とす中、首位を守り切り「苦しい展開でした」と振り返った。

高校卒業後の12年からプロとなり、13年には初シードも獲得したが、14~17年はシード落ちも経験。浅地は「全然、ダメな時はゴルフを辞めてしまおうと思ったこともあった。いろいろな人に支えてもらって頑張ることができました」と感慨深げな表情を浮かべた。