AIG全英女子オープン覇者の渋野日向子(21=RSK山陽放送)は通算7アンダーの2位タイに終わり、賞金女王を逃した。

昨年プロテストに合格し、黄金世代の中でも全く無名の存在から、国民的ヒロインに駆け上がった。ホールアウト後のインタビューでは、怒濤(どとう)の1年を一言で表現すると、と問われて、きわめつけの“しぶこ語”が飛び出した。

「謎。謎ですね、いろんな意味で謎」

トップと2打差3位からスタートした最終日は、3バーディー、1ボギーの70。ショットがいまひとつ精彩を欠き、チャンスにつけたパットも決まらない展開で、優勝したペ・ソンウが1組後ろの最終組でスコアをがんがん伸ばした。

「優勝は(頭に)全くなかったですね。10番で(3メートルのチャンスが)入らず“あ~終わったな”と。私が(14番ティーグラウンドのリーダーボードを)見た時は2打差だったし」

とはいえ、最終18番パー4をバーディーでフィニッシュ。「1週間は本当に長かったけど、最後のバーディーで悔いはないです。スッキリしました」。V逸、賞金女王戴冠を逃したが、ニッコリ笑ってフィナーレを迎えていた。