渋野日向子(21=サントリー)は、3バーディー、1ボギー、1ダブルボギーのイーブンパーでホールアウトした。

雨が強くなる中、パープレーで迎えた5番パー4は、ミスでダブルボギー。1メートルのパーパットを残していたが、他選手のライン上にマークがかかっていたため、マークをパターヘッド分ずらした。強雨で水がたまったグリーンにスタッフがローラーをかけた後、マークを本来の位置に戻し忘れてパットを打ってしまい、2罰打が付加され、このホールを「6」でホールアウト。後半最初の10番パー4もボギーとし、一時は3オーバーでラウンドした。

だが14番パー5で、この日最初のバーディーを奪うと、続く15番パー3で連続バーディー。キャディーに向かって、両手を引くようなガッツポーズで笑顔も見せるなど、プレーもで表情でも、本来の姿を見せた。最終18番パー5もバーディーで締めた。

ラウンド後は「どのバーディーよりも、5番のダブルボギーが印象深かった」と話した。初めてのミスで「すごい恥ずかしかった」と話した。「キャディーさんの顔を見た瞬間に『アッ』って…」と、自ら気づいていたという。「自分が悪いので怒りというより、情けなくて笑けちゃいました」と、すぐに同組の横峯さくらと談笑していたと明かした。

無観客については「試合勘が少ないかと思っていたけど、その割には試合というのを自分が分かっているので少し緊張もしていた。ギャラリーさんがいないというのは、行ってみないと分からないところある。ギャラリーさんはすごいなと思った」と、歓声のありがたみを振り返った。

ラウンド中には、チョコレートとチューブタイプのゼリーを食べた程度で、昨季よりは“間食”が少なかったことも自覚していた。「食べるよりも試合に必死でした。試合勘を取り戻すのが大変でした」と、笑って話した。