国内男子ツアーのSansan KBCオーガスタが26日、福岡・芥屋GC(7210ヤード、パー72)で開幕する。25日はプロアマ戦が行われ、プロが短パンでプレーした。日本ゴルフツアー機構(JGTO)によると“選手の短パン”はツアー競技のプロアマ戦では初の試みとなった。

短パンでプレーした石川遼(29)は「体感の暑さも、疲れの面でもすごく楽です」という。今大会は元来、ギャラリーサービスなど「お祭り的」試みに積極的、前衛的で知られる。実際、石川が選手会長だった18年には主催者から「ツアー本戦の短パンプレー」という提案があり、JGTO理事会にまではかられた末「世界のツアーでどこも認めていない」との理由で却下されている。

選手の短パンプレーは開催コースのドレスコードなどが許せば、17年から練習ラウンドに限って認められた。ツアー本戦ではJGTOトーナメント規定で禁止事項だ。石川は「理事会までいった時は世界に先駆ければ、注目を集めるし、発信力も強い、エンターテインメントの点でも、大会の色が出ると思ったんですけど…。やっぱり考えが軽かったかな」と振り返った。

「紳士、淑女のスポーツ」をうたうゴルフは、よく言えば伝統を重んじる、悪く言えば保守的な業界。石川は「僕たちの短パン姿があまりにも見苦しければダメですけど」とジョークを交えて「賛否両論あっていいと思います。ただ、変わっていくことは不自然なことじゃないと思います」と短パン論議に積極的だ。今回はツアー本戦でもなく、今大会のプロアマ戦のみ。一般ゴルファーには当たり前となりつつあるスタイルが将来は、ツアー本戦で解禁されるのか-。【加藤裕一】