新世紀世代の山下美夢有(20=加賀電子)が完全Vで国内メジャー初優勝を飾った。第1日から首位に立ち、最終日は後続と6打差でスタート。3バーディー、2ボギーの71にまとめて通算12アンダー、2位青木瀬令奈に3打差をつけて逃げ切った。

国内メジャーの完全Vは20年ツアー選手権リコーカップの原英莉花以来、ツアー史上18例目、08年から国内メジャーとなった今大会では初めた。山下は昨年4月KKT杯バンテリンレディース以来のツアー通算2勝目だった。

山下は第1Rで大会コースレコードの64をマークしてロケットスタート。6打差のアドバンテージを作った第3R後、国内メジャーへの思いを「(記録に)残る大会」と語り「今日も緊張したけど、明日も緊張しながら回ると思う。最後まで何が起こるかわからない」と気を緩めなかった。

この日は7番までパーを重ね、8番で待望の初バーディーを奪ったが、9番でボギー。前半終了時点で同組の青木に3打差まで迫られて、後半インへ。

4打差で迎えた終盤15番パー3、青木に6メートルのバーディーパットを決められたが、ほぼ同じラインの5メートルを入れ返し、勝利を引き寄せた。

01年度生まれの新世紀世代は昨年、世界のメジャー全米女子オープンを制した笹生優花、今季8戦4勝の西郷真央が脚光を浴びてきたが、山下も国内のビッグタイトルを手に入れた。

 

◆国内メジャー完全V 88年ツアー制施行後では、20年ツアー選手権リコーカップの原英莉花以来18度目。内訳は日本女子オープンで8度、ツアー選手権で7度、日本女子プロで2度で、08年に同メジャー昇格したサロンパスカップでは初めて。また山下は「20歳279日」で、05年日本女子オープンの宮里藍の「20歳105日」に次ぐ2番目の年少記録となった。

<山下美夢有(やました・みゆう)>

◆生まれ 2001年(平13)8月2日、大阪・寝屋川市生まれ。

◆サイズ 150センチ、52キロ。日本女子プロゴルフ協会の資料では、150センチは現ツアーメンバーでは西村優菜と並び最も低い。ただしテレビ番組の企画で実際に身長を測定した際、山下は150・3センチで西村が149センチ。ファンの間では西村よりも高い認識。

◆競技歴 5歳の時に、同じくゴルフを始める父勝臣さん(47)に連れられて練習場に行ったのがきっかけ。大阪桐蔭高3年時の19年、全国高校選手権女子個人戦で優勝。受検資格が1歳引き下げられた同年のプロテストに合格し、笹生優花、西郷真央と並び、史上初の女子高生プロとなる。昨年4月のKKT杯バンテリン・レディースでツアー初優勝。今大会が2勝目。

◆最終日首位スタート 今大会が4度目。初優勝のKKT杯バンテリン・レディースは最終日に4位から逆転。過去3度は全て優勝を稲見にさらわれていた。

◆名前の由来 「美しい夢を持ってほしい」という意味と、母有貴さん(46)から1字を譲り受けた。

◆家族 両親と弟、妹。近大2年の弟勝将は、昨年4月の関西オープンで、アマチュアとして国内男子ツアーに初出場し23位。中学3年の妹蘭は1カ月余り前にゴルフを始めたばかり。

◆女子ゴルフ界の新世紀世代 98年度生まれ畑岡奈紗、渋野日向子らの「黄金世代」、00年度生まれ古江彩佳、西村優菜らの「ミレニアム世代」に次ぐ世代として、01年度生まれの選手を指す。19年度のプロテストで山下のほか、笹生優花と西郷真央の3人がプロテスト規約改定により高校生ながら合格。世代としては笹生が日米で3勝、西郷が国内4勝を挙げている。

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