<第86回箱根駅伝>◇3日◇復路◇箱根-東京(5区間109・9キロ)

 東洋大の酒井俊幸監督(33)は優勝インタビューで「プレッシャーはあったけど、何より、教え子を残してきた優勝です」と言いながら、涙を流した。

 部員による不祥事の責任を取り、川嶋前監督が辞任したのは08年12月。コニカミノルタで活躍し、福島・学法石川高の教員をしていた酒井氏のもとに監督就任の打診が来たのは、09年3月だった。生徒からは「先生行かないで」と署名運動が起きたほどだった。

 同年4月の就任後は、故障の防止や、食生活の改善など、きめ細やかな指導でチームを引っ張った。東洋大時代は、1~3年まで箱根駅伝に出場するも区間2ケタで、4年時は故障の影響で走れなかった。

 柏原は「監督は大学時代に苦労したことを生かして、こまめに選手に接してくれる。そこが監督のいいところ」と感謝していた。