重量挙げの女子48キロ級でロンドン五輪は銀メダル、リオデジャネイロ五輪は銅メダルを獲得した三宅宏実(いちご)が、53キロ級でリオ五輪以来の復帰を果たし、スナッチ78キロ、ジャーク103キロのトータル181キロで優勝した。

 約1年3カ月ぶりの実戦で貫禄を示し「納得している。(合計180キロの)目標達成にほっとしている」と喜んだ。

 試合前のウオーミングアップでは軽めの重量を落とすほど緊張したが、徐々に試合勘を取り戻した。後半のジャークは2回目で100キロを挙げ、首位と2キロ差の2位。リオ五輪以降の練習では100キロまでしか挙げていない中、「やるからには優勝したい」と最後に103キロを成功させた。

 1月の練習再開後は椎間板ヘルニアに悩まされた。6月末の診断で「1年前よりも少し悪くなっている」と言われたが、戦える状態に仕上げた。2020年東京五輪で出場を狙う48キロ級はリオ五輪でトータル188キロをマーク。5大会連続五輪へ一歩を踏み出した32歳のベテランは「また半年かけて(来年5月の)全日本選手権に向けて調整したい」と最後まで明るい表情だった。