2年ぶりの日本一を狙うホワイト・カンファレンス(白組)のパナソニックがサニックスに42-7で快勝し、開幕から11戦全勝とした。勝ち点54で同組1位が確定し、来年1月の日本選手権を兼ねた決勝トーナメント進出を決めた。

 多くの日本代表選手を温存させる中、得意の防御から攻撃のリズムをつくった。序盤はサニックスの速いタックルに押され気味だったが、前半20分にラインアウトからのモールでロック長谷川峻太(24)が先制トライ。その後も、CTB松田力也(23)が追加点を重ねた。前後半で計6トライを奪い、SO山沢拓也(23)も6ゴール決めるなど安定したキックを披露した。

 ディーンズ監督は「リーグ戦の目標を達成出来て非常に喜ばしい。(リーグ戦は)残り2試合あるが、これまで通り勝ちにいく。扉を開けたところに足を踏み入れられるようなことはしない。まだまだ成長しないといけない」と気を引き締めた。

 この日は、競技場の電光掲示板が機材故障により映らないトラブルがあった。急きょ、スコアボードでパナソニックを「P」、サニックスを「S」と表記して得点を伝えた。試合中も約10分に1回のペースで電光掲示板の故障について「大変申し訳ありません」と謝罪アナウンスが流れた。ラグビーの試合は、得点シーンや密集状態などは観客席からだと動きも速く見づらいため電光掲示板のリプレイ映像で確認することが多い。

 試合後、選手からは「特に気にならなかった」との声があったが、大会運営担当者は「本当に申し訳ない。これまでこんなことはなかった。試合直前まで映像は映っていて、突然、映らなくなってしまった。現在、故障原因を確認しています」と対応に追われていた。