ロシア・オリンピック委員会(ROC)は12日、モスクワで総会を開き、来年2月の平昌(ピョンチャン)冬季五輪に同国選手が国旗や国歌を使用できない個人資格で参加することを支持すると全会一致で決めた。ジューコフ会長が発表した。

 ペスコフ大統領報道官は、プーチン大統領も決定を支持すると表明。この結果、国際オリンピック委員会(IOC)が、ドーピング違反がないことなどを認めたロシア選手は五輪に参加できる見通しとなった。

 ジューコフ氏は記者会見で「IOCの決定は多くの点で不公平だが、われわれの選手は韓国に行き、ロシアの栄誉のために勝利をつかまねばならないとの意見で一致した」と説明。IOCに参加を認められる選手の数は200人を超える可能性があると見通した。

 IOCは5日、国ぐるみのドーピング問題でROCの資格を停止。平昌五輪へのロシア選手団の派遣を禁じる一方、個人資格での参加は認めた。

 国旗や国歌が禁止され、肩書もロシア代表でなく「ロシアからの五輪選手」とする条件付きの五輪参加にはロシア側が反発。一部にボイコット論もあったが、プーチン大統領が6日に政権としてのボイコットを否定し、個人資格での参加を認める発言をして以降、スキーなど各競技団体が続々と五輪参加を表明していた。

 個人レベルでのボイコットを表明する選手も確認されていない。