ハンドボール女子日本代表が、20年東京五輪に向けて手ごたえをつかんだ。

 世界選手権(ドイツ)に出場している日本は11日、マクデブルクでの決勝トーナメント1回戦で前回準優勝のオランダと対戦。延長の末に24-26で惜敗して目標のベスト8進出は逃したが、強豪相手の大接戦で自信を深めた。

 ノルウェーでプレーするGK亀谷さくら(30)の好セーブなどでオランダ相手に互角の展開。前半を10-10で折り返すと、後半も19-20から終了間際に角南唯(26)の同点ゴールで延長に持ち込んだ。最後は振り切られたものの、強豪相手に戦える自信は得た。原希美主将(26)が「1つでも上に行きたかった」と涙したのは、あと1歩で勝てた悔しさがあるからだ。

 キルケリー監督が「大会で最もハードなグループ」と話した1次リーグ。苦戦も予想される中、12年ロンドン五輪銀メダルのモンテネグロに勝ち、前々回大会優勝のブラジルとも引き分けた。敗れたものの、16年リオデジャネイロ五輪金メダルのロシアとは1点差の接戦を演じた。

 次回19年大会の開催地は熊本。20年東京五輪へとつながる大会では「上位を狙う」とキルケリー監督は話している。磨いてきた複数のシステムを使い分ける守備戦術も浸透し、成長した姿を見せた「おりひめジャパン」。2年後、3年後に世界を驚かせる準備は着々と進んでいる。