女子1000メートルで中長距離のエース高木美帆(23=日体大助手)が1分14秒79で2位に入り、1500メートル、3000メートルに続き3種目目の平昌五輪代表入りを確実とした。既に代表に決まっていた世界記録保持者の小平奈緒(31=相沢病院)には及ばなかったが、五輪での直接対決にもあらためて闘志を燃やした。五輪代表は男子8人、女子10人を上限に、最終日の30日に正式発表される。
0秒21が遠かった。ゴール直後、高木美は小平から差し出された手に小さくタッチを返すと、唇をかみしめた。スタートで前に出る意識が強くなり、得意の後半の伸びを欠いたとレースを分析。小平と並んでのインタビューでは「悔しいです!」と声を張った。それでも、女王に真っ向から食い下がり、「追える選手がいるのはありがたい。どうやれば勝てるかを追求していきたい」とさらなる成長を誓った。
10年バンクーバー五輪に史上最年少の15歳で出場も、14年ソチ五輪は代表選考会でまさかの落選。そこから「すべてをかける」とスケートへの向き合い方を変え、努力を重ねた。迎えた今季、主戦場とする1500メートルでW杯4戦全勝。3000メートルでも勝利を挙げるなど、中長距離の絶対エースに成長した。
W杯第4戦で、同走の小平が世界新記録を出したことで「モチベーションを上げる要素としては十分」と短距離選手が集う1000メートルで戦う意識も大きく変わった。今季の同種目の世界ランキングは小平に次ぐ2位。本番が近づくが、「まだ時間はある」。無限の可能性を秘めた23歳が、歩みを止めず、2度目の五輪へ突き進む。【奥山将志】


