競泳男子平泳ぎの小関也朱篤選手(25=ミキハウス)の暴力問題で、日本水泳連盟の上野広治副会長は13日、東京都内で報道陣の取材に応じ、日本代表となった選手、指導者に提出を求めている誓約書の内容をより厳格化するなど、再発防止に努める意向を示した。

 上野氏によると、問題が起きた日本代表のスペイン合宿終了後の昨年12月下旬に小関選手と被害を受けた男子選手の所属先、ミキハウスが双方の事情聴取をして日本水連に報告。1月5日の日本水連常務理事会で、被害届が出ていないことやけがの程度などから、処分の前提となる倫理委員会を開かないことを決めた。事案を公表するかしないかの議論には至らなかったと明かし「手落ちがあったとすれば、今後は検討したい」と述べた。

 合宿を率いた平井伯昌競泳委員長は、2月に実施予定だった代表合宿の中止について「時間をいただき、チーム運営を具体的に改善したい」と語った。男子選手が小関選手と担当することになっていた炊事当番に遅れたことについて、炊飯にかかる時間の認識が両者で違っていたことが一因とし、男子選手が当番前にサッカーをしていたのは「時差ぼけ解消の運動だった」と説明した。