B1新潟アルビレックスBBはオフが明けた12日、第20節名古屋ダイヤモンドドルフィンズ戦(17、18日・新潟市東総合スポーツセンター)に向けた練習を中之島体育館で行った。ポイントガード(PG)五十嵐圭(37)は丁寧にコンディション調整を続けている。新潟は中地区5位。同3位の名古屋Dとは3ゲーム差。チャンピオンシップ進出圏の地区2位を狙う上で、連勝がほしい状況だ。五十嵐は重要な一戦で自らの得点、アシストを着実に白星につなげるため、万全な状態に仕上げようとしている。

 全体練習後の自主練習、五十嵐は1本1本の精度を確かめるようにリングに向かった。左右の角度のない位置からの3点シュートにミドル、正面、斜め45度と全方位からシュートを放つ。

 名古屋D戦に向けたチーム練習初日。フォーメーションの確認など軽めの内容だった。「(自主練習の)シュート本数はいつもより少なめにした」。五十嵐も調整に終始。横浜戦(3、4日)で右手首を痛めた。それでも前節京都戦(9、10日)の2戦目、試合は92-94で敗れたが、五十嵐はチーム最多の22得点で7アシスト。3点シュートは9本中6本成功させた。

 名古屋Dとは前回のアウェー戦で1勝1敗。中地区は、名古屋と同率で2位の富山から5位新潟まで3ゲーム差の混戦だ。チャンピオンシップ進出のために直接対決は落とせない。特に今節はホーム。「特に初戦はしっかり勝たないと」と五十嵐。

 この日の練習はネックウオーマーを巻いたまま。動きの激しいメニューが少なかったため、体を冷やさないように気を配った。京都戦後、バスで8時間かけて新潟に移動。自宅に着いたのは11日の午前3時。その日は10時間ほど睡眠を取った。練習後は毎日最後まで残り、阿部理一トレーナー(43)から1時間近くマッサージをしてもらう。

 その姿から発しているのは「もっと集中し、危機感を持って臨まなければ」というチームメートへのメッセージだ。今の順位はチャンピオンシップ進出の可能性もあるが、残留プレーオフ(全体順位の下位4チーム)に回るケースも考えられる。

 「考えなければならないし、必死にならないと」。踏ん張りどころにあることを、自らがより真摯(しんし)にバスケに向かうことで示す。「僕ももっと点を取って、同時にアシストも増やす」。高い意識をプレーでも見せる覚悟だ。【斎藤慎一郎】