視線はもう4年後を向いている。平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)のノルディックスキー・ジャンプ女子で銅メダルを獲得した高梨沙羅(21=クラレ)が27日、W杯参戦のため欧州遠征前に取材に応じた。

 黒ぶちメガネ姿で登場すると、平昌五輪から帰国後、スロベニアで極秘合宿を行っていたことを明かした。帰国したのは前日26日という。同日夕刻にはメダリスト会見に出席するという超強行軍の合宿だった。当初はラージヒルのジャンプ台の北海道で調整予定だったが「ノーマルヒルの方がW杯につないでいける。五輪という一つの目標が終わった。次に切り替えていかないといけない」と理由を説明。現地では空中姿勢などを確認したという。「集中してトレーニングができた。森の中にずっといて自分と向き合う時間ができた」と笑顔で話した。

 史上最多54勝目の期待が懸かるW杯へ向けては「4年後のオリンピックにつないでいける結果を残したい。1勝と言わずもっと上を目指していけるように」と抱負を口にした。