昨年世界選手権柔道男子60キロ級覇者の高藤直寿(24=パーク24)が12日、欧州での「武者修行」を終え、成田空港に帰国した。

 現地にはコーチ、練習パートナーを帯同せず、会場などでの事務手続きなども1人で行った。3日からは欧州オープン・プラハ大会に、1階級上の66キロ級で出場し優勝。大会前後にはドイツ、チェコでの国際合宿に参加し、技を磨いてきた。

 約20日間の「武者修行」を終えた世界王者はたくましくなって帰ってきた。1階級上の66キロ級の試合では「奇襲技として最近出していない肩車をかけたり」と、試しながら戦って優勝。試合以外でもリオ五輪男子100キロ級金メダルのルカシュ・クルパレク(27=チェコ)と凍った池でアイスホッケーをして交流を深めるなど、単独行動ならではの収穫があったという。

 9月の世界選手権(アゼルバイジャン)代表に内定している。来月の全日本選抜体重別も回避。内定者の権利として、長期的な視野で連覇を目指している。「世界選手権へ、長期間、時間をいただいている。その時間を有効活用して、準備したい」と充実の表情を浮かべていた。