男子世界ランク5位のゴードン・リード(26=英国)が同3位の国枝慎吾(34=ユニクロ)を6-4、4-6、6-1のフルセットで破って大会連覇を飾り、今年から下賜された天皇杯を獲得した。

 「今日はどんな状況になってもアグレッシブに戦おうと思っていた。第2セットは少し疲れが出たが、サーブを攻略できたことが勝利につながった」とリードは勝因にリターンに挙げた。レフトハンドからストレートのリターンをサイドラインに乗せるようにピタリとコントロールして国枝のサービスゲームを8度もブレークし、主導権を握り続けた。

 16年に全豪、ウインブルドン、リオデジャネイロ・パラリンピックを制して世代交代の象徴とされたが、その後は低迷。精神的なストレスが重なったことで昨年秋に2カ月の休養を取った。「それで再び練習に意欲的に取り組めるようになったんだ」と世界トップへの返り咲きを狙っている。

 リオの金メダルを評価されて昨年、英王室から大英帝国五等勲爵士章を授与された。この大会では天皇杯の初代獲得者になり「カップのデザインが美しい。来年も優勝したい」と端正なマスクを紅潮させながら3連覇を誓った。