池江璃花子(18=ルネサンス)が、本命の女子100メートルバタフライ決勝に臨んで、56秒08の日本新で金メダルを獲得した。9日に200メートル自由形で主要国際大会初のメダルを獲得、リレーを含め3個目のメダルとなった。

 100メートルバタフライは、20年東京五輪で「一番とりたい種目」という最も得意な種目だ。16年リオ五輪では予選から決勝まで日本新3連発で5位に入った。決勝のタイムは56秒86。最初は喜びを感じたが、メダルまでわずか0秒23差。じわじわと悔しさがこみ上げてきた。「あの時は決勝進出が目標で、決勝をどう泳ぐかまであまり想像していなかった」と振り返る。メダル獲得を掲げた昨年世界選手権は6位に終わって号泣した。「メダルを狙って、自己ベストも出なくて、悔しい」と両手で顔を覆っても、涙が止まらなかった。

 同種目初のメダルに向けて、この日の予選では56秒90。全体のトップ、唯一の56秒台をマークして決勝に進出した。2年前に大喜びしたリオ五輪決勝のタイムとわずか0秒04差。「リオの時と、0秒10も変わらないのでびっくりしてます」と自身の成長を実感。その上で「自信をもって決勝に臨みたい。(世界記録保持者の)サラ(ショーストロム)選手はいないけど、アメリカ、オーストリア、カナダの強豪がいる。優勝して、いいタイムでフィニッシュしたい。予選1位につけている。流れに乗っていくだけ」と口にしていた。