B1中地区首位の新潟アルビレックスBBは30日、10連勝をかけて同2位川崎ブレイブサンダースとアウェーの川崎市とどろきアリーナで今季初めて対戦する。強豪を相手に、新潟にとってはチャンピオンシップ(CS)進出の手応えをつかむための重要な一戦となる。旧NBLながら、チームでただ1人、優勝経験を持つPG柏木真介(37)が引き締めを図って、勝利に挑む。

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勝者のメンタリティーを、柏木がチームに植え付ける。「最初の試合で勝って嫌な印象を与えたい」。今季初対戦の川崎はPG篠山竜青(30)、Cニック・ファジーカス(33)の日本代表らが主力にそろう強豪。対戦初戦を取り、精神的優位に立つことを重視した。

新潟は9連勝中で同地区2位川崎に4ゲーム差をつけている。勝てば10連勝、5ゲーム差。「慢心が一番良くない。自分たちは挑戦者。それを忘れずに試合の入りから全力でぶつからないと」。旧NBLアイシン(現シーホース三河)時代、リーグ優勝4回、天皇杯5回の優勝経験を持つ。頂点を知っているベテランは好調ムードにあえてくぎを刺す。

新潟は前節の西地区5位のライジングゼファー福岡戦で苦戦した。1戦目は延長に入るなど2戦とも5点差以内の接戦だった。「後半に盛り返したが、それは王者の勝ち方。うちはCS進出も優勝もしていない」。連勝におごらず、ひたむきに戦うことをチームに促した。

自らプレーで示すつもりだ。「ルーズボールの獲得などで体を張る」。川崎の篠山、PG藤井祐真(27)のガード陣は球際の攻防が武器。柏木も福岡戦2戦で計5スチールなど球際の強さが持ち味。マッチアップする相手に真っ向勝負を挑む。「チームとして今までやってきたことを出すことが大切」。川崎との通算対戦成績は1勝5敗。難敵突破へチームをひとつにする。【斎藤慎一郎】