中地区首位の新潟アルビレックスBBは同2位の川崎ブレイブサンダースに72-81で敗れ、このカード初の連勝はならなかった。ホーム戦の連勝も11でストップし、川崎とのゲーム差は「4」から「3」に縮まった。54-68と14点差で始まった第4クオーター(Q)、主将のPF鵜沢潤(37)らベンチスタートメンバーが中心の布陣で5点差まで迫る奮闘を見せた。逆転勝利へは1歩及ばなかったが、強敵相手の接戦はチャンピオンシップ(CS)進出への確かな手応えだった。

川崎相手の連勝はならなかった。ただ収穫はあった。「第4Qで『セカンドユニット』が次につながるプレーをしてくれた」と庄司和広監督(44)。14点を追う第4Q、コートに入ったのは鵜沢、PG森井健太(23)、SF渡辺竜之佑(24)、SF池田雄一(35)。PFラモント・ハミルトン(34)以外はベンチスタートのメンバー。第2オプションが試合を簡単には終わらせなかった。

開始56秒。鵜沢が3点シュートを成功。続いてハミルトンが2点シュートを決めファウルをもらい、ワンショットのフリースローを沈める。1分30秒ほどで一気に6点を返す。守備でもゾーンで川崎の攻撃を止めた。開始5分7秒で66-73。逆転の可能性を高めた。

結果的に勝ち越せなかったが、その流れは最後まで続いた。PG五十嵐圭(38)がブザービーターの3点シュートを決めて72-81でタイムアップ。やり返した形での敗戦だった。

「連勝したかった。悔しいですね」。鵜沢は無念さをにじませた。新潟はこの試合、3つのテクニカルファウルを犯した。第3Q、PG柏木真介(37)がジャッジへの異議でテクニカルファウルを宣告された。ベンチから鵜沢が「真介!」と声をかけ、落ち着かせた。反撃開始はその後の第4Q。渡辺は「きっちりした守備から入ろうと思った」。ベンチから戦況を見ていたことで修正点は分かっていた。

今季川崎戦は1勝2敗。いずれも接戦だ。アウェーの第22節は66-71も、16日の今節1戦目は85-74で勝利した。4戦目は第30節(27日)で会場は再び、アオーレ長岡。「地区優勝を狙う上でも川崎に勝ち越したい。その前に目の前の試合に勝つ」と鵜沢。次節アウェー大阪エヴェッサ戦(23、24日・おおきにアリーナ舞洲)で2勝し、次の“大一番”に備える。【斎藤慎一郎】