女子のエース、高橋侑子(27=富士通)が4位入賞を果たした。スイム、バイクと先頭集団を守った高橋はランでも粘って3位争いを展開。

世界シリーズで日本選手3人目の表彰台こそ逃したが、1時間53分38秒で自身最高位を記録した。米サンディエゴに練習拠点を移して3年目。20年東京五輪のメダル獲得へ世界レベルの実力を示した。

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スイムを6番手であがった高橋は、バイクで7人のトップ集団につけた。先頭を交代しながら第2集団を引き離し、10秒だった差を2分に伸ばした。「スイムからのいい流れを、ランにつなげられた。思っていた通りのレースができた」と胸を張って振り返った。

米サンディエゴの多国籍チーム「ザ・トライアスロン・スコッド」でたくましさを増した。この日の横浜大会には同チームの7人が出場。2、3、4位と上位を占めた。「バイクの第1集団にはチームメートもいて、あうんの呼吸で逃げることができた」と話した。

今季は世界シリーズ2戦で結果が出ず、焦りもあった。しかし、ポルトガル人のパウロ・ソーザ・コーチの「1つ1つがプロセス、自分を信じて」という言葉で自信を取り戻し、昨年まで2回の世界シリーズ5位を上回る好記録を残した。

同じチームのスパイビー(米国)との3位争いに敗れ「力不足。絶対的な走力が足りない」と悔しがったが、目標は東京五輪のメダル獲得。「今日は応援が力になった。自国でのレースは楽しい。でも、メダルにはまだまだ」と来年を見据えて話した。【荻島弘一】