祝いのカツオ、届いた!

7月に行われた競泳の世界選手権の男子200メートル自由形で銀メダルを獲得した松元克央(22)が「刺しはもちろん好きなんですけど、しゃぶしゃぶもいいんですよね」と頭を悩ませていた。1日、所属先のセントラルスポーツが千葉県習志野市に新設した「セントラルフィットネス谷津」の開業記念イベントに参加し、うれしい悩みを明かした。

オリンピック(五輪)、世界選手権を通じ同種目では日本勢初の表彰台となった偉業。名前は「かつひろ」と読むが、普段から愛称は「カツオ」と呼ばれていることも一気に広まった。競泳と魚の名前という水つながりの覚えやすさもあり、本人も「東京五輪で、皆に『カツオ』と呼ばれるように頑張りたい」と意気込む。

そんな新星のもとに届いたのは、なんと本物のカツオだった。発送元は静岡県の水産会社で、「カツオを広めてくれてありがとう」というメッセージとともに、一本釣りしたカツオ一本が送られてきたという。本人もビックリのうれしい品で、凱旋(がいせん)試合となるW杯東京大会(8月2~4日、東京辰巳国際水泳場)への英気も養えそうだ。

この日の開業イベントでは総合スポーツクラブでは珍しい50メートルの長水路のプールがお披露目された。クラブに通う子供たちと組んでのデモンストレーションのリレーでは、アンカーとして見事な追い込みを披露して優勝。「追いカツオ」となって歓声を浴びていた。

「今年は勢いがついた年になった。この勢いのままに東京五輪で金メダルを目指して頑張りたい」。新拠点もでき、環境も整った。来年までプールをカツオのように目にも止まらぬ速さで泳ぎ続け、一気に表彰台の頂点を一本釣りする。