強化体制などを巡って選手との対立が表面化している全日本テコンドー協会に、スポンサーのダイテックス(本社・東京)が契約解除を通知していたことが11日、分かった。機械設計を手がけるダイテックスはホームページで「当社は、一般社団法人全日本テコンドー協会とシルバースポンサー契約を締結しておりましたが、本日、同協会にその契約を解除する旨の通知を致しました」と10日付で発表。関係者によると、同社は協会の体制が選手ファーストになっていないことを問題視しており、改善されれば再び支援する意思がある。

協会公式サイトにはスポンサー各社のバナーが掲載されているが、11日までにダイテックスは削除された。全日本協会の金原昇会長は「先日の理事会で強化体制を見直し、新設の強化管理部も早速動いている。ダイテックスさんには、もう少し冷静に判断していだきたかった」と述べた。同社には今年2月の全日本選手権で優勝の本間政丞、準優勝の貫井亜沙菜ら3選手が所属。支援は引き続き行う。

協会ではトップ選手の強化合宿不参加など混乱が続き、8日の理事会では一部理事から総辞職が提案されたが、審議事項ではないと退けられた。現在、都道府県協会を代表する正会員の一部で、全理事の選び直しを目的とする臨時総会開催の準備が進められている。