東京五輪組織委員会の森喜朗会長(82)は6日、前日にスイスで行われた国際オリンピック委員会(IOC)理事会で、日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長(62)が新委員に推薦されたことを祝福した。

山下会長が森会長のもとを訪れて「腹をくくってしっかり全うしたい」とあいさつ。それに対し、森会長は「国民栄誉賞を受賞された日本柔道界のレジェンド。国内外で尊敬されてきた」と語った。

来年1月の総会で正式に決定する見通しだが、森会長は「ノミネートされたら総会では必ず通るらしい。決まったようなもの」と過去の経緯から選任をされることを断言。IOCのバッハ会長から早い時期に伝えられていたといい「東京でやるのに日本の理事がいないのはおかしいと言い続けてきた」と明かした。

また東京五輪で行われるIOC選手委員に日本フェンシング協会の太田雄貴会長(34)が立候補したことにも触れ「ちょっとしたことでもルール違反になるらしい」と忠告した。実際室伏広治スポーツディレクターは12年ロンドン五輪で、誤解を招く活動で落選。山下氏は「非常に制限がある。やれることは限られているが、快く引き受けてくれたのでできることを精いっぱいやりたい」とバックアップすることを誓った。

この日は山下会長のほかにJOC専務理事で日本選手団団長に就任した福井烈氏と、選手団総監督となった日本陸連の尾県貢氏も同席。森会長は「マラソン(の詳細)が決まってなくて申し訳ない」と謝罪した上で「橋本前団長は選手にメダルを取ったときのインタビューの練習をさせていた。そうすると選手がやる気になっていい」とアドバイスした。