伝統のバックス(BK)がよみがえった早大が、2大会連続で4強入りした。

前半3分に左展開からCTB長田智希(2年、東海大大阪仰星高)が先制トライを挙げると、会場が沸いたのは同12分だった。自陣の5メートルライン付近のスクラムからBKが展開。FB河瀬諒介(2年、東海大大阪仰星高)が抜け出し、最後はWTB古賀由教(3年、東福岡高)が走りきった。約90メートルをBKの走力でつなぎ、序盤から勢いに乗った。前半3トライは全てBKが奪ったもの。強力スクラムの日大にFW戦では劣勢に立たされたが「ヨコ」の揺さぶりで圧倒した。

後半に入ってからも同6分に右ライン際をBKが走ってトライを重ねた。同16分には左への“2人飛ばしパス”から5トライ目。同18分のNO8丸尾崇真(3年、早実)のトライも、FW河瀬の走力が生んだものだった。同33分にもキックパスからWTB古賀がインゴールへ。同37分には途中出場の小西泰聖(1年、桐蔭学園)が約40メートルを走った。力強い走力と、華麗なサインプレー、相手のギャップを突く判断力で計8トライ。関西の聖地花園で、強いワセダを見せつけた。

昨季は準決勝で宿敵明大に27-31で惜敗。今季も対抗戦で明大に敗れている。決勝での明大との再戦へ、まずは4強の扉を開いた。