男女決勝が行われ、女子の皇后杯はJX-ENEOSが83-53でデンソーを圧倒し、史上2チーム目の7連覇を達成した。東京オリンピック(五輪)会場のさいたまスーパーアリーナで、日本代表候補の渡嘉敷来夢(28)が躍動。11得点、10リバウンドの「ダブルダブル」をマークし、大会MVPを初受賞した。

男子の天皇杯はSR渋谷が川崎との熱戦を78-73で制し、日立東京として優勝した15年以来5年ぶりに頂点に立った。

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日本代表のエースとして期待される渡嘉敷が、東京五輪本番と同じ舞台で金メダルをつかんだ。五輪イヤーの始まりを優勝で飾り、「いいスタートを切れた。大会が終わり、やっと声を大にして『明けましておめでとうございます』と言える」と喜んだ。

この日は攻撃のみならず、守備でもチームに貢献した。デンソーの中心選手で日本代表候補でもある高田とのマッチアップ。高い得点力を持つ相手に体を張って守り抜き、2点シュートの成功は12本中わずか2本しか許さなかった。

16年リオデジャネイロ五輪では20年ぶり8強入りの原動力となった。身長193センチの高さに加え、スピードもあり、外角シュートも打てる万能型プレーヤーは「まだまだ伸びしろがあると思っている。レベルアップして日本代表の一員になり、勝利に貢献したい」。東京五輪を見据え、頼もしく宣言した。