「超新星」玉井陸斗(13)が、日本男子オリンピック(五輪)最年少出場に王手をかけた。2本目のミスで5位になったが、その後に挽回。最後の6本目はジャッジが9点をつける91・80点。合計458・05点で1位となりワールドカップ(W杯)東京大会出場を決めた。

「ひやひやしましたが、最後にしっかり決めてW杯切符もとれてうれしい」。

五輪への道がかかった初の舞台で緊張した。それでも「(昨夏の)全中はボロボロで悔し涙が出たけど、もう悔し涙は流さないようにしたい」と誓っていた。馬淵コーチも「初優勝した(昨春の)日本室内選手権は、決勝前に緊張で泣いていたけど、今日はなかった。非常に成長してきた」。

天性の柔軟性と体幹の強さが回転力の源だ。ただ最近は回転しすぎるため馬淵コーチから「柔軟体操をしないように」とストップされている。規格外の13歳は「五輪は世界のトップが争う場所。自分ももう少し安定しないと」とさらなる成長を誓った。【益田一弘】