女子テニスで、2度の4大大会優勝を誇る世界10位の大坂なおみ(22=日清食品)の抗議が、男女の世界ツアーを動かした。

大坂は、23日に米ウィスコンシン州で起きた警官の黒人男性銃撃事件に抗議し、自身のSNSに声明文を公表。27日(日本時間28日未明)に予定されていた全米前哨戦ウエスタン・アンド・サザン・オープン準決勝の同22位エリーズ・メルテンス(ベルギー)戦を棄権した。

その大坂の声明を受けてか、男子のツアーを管轄するプロテニス協会(ATP)、女子のツアーを統括する女子テニス協会(WTA)、そして米国テニス協会(USTA)は共同で声明を発表した。

「スポーツとしてのテニスは、再び起きた人種差別や社会的な不公平に対して、結束して反対する立場を取っている。この3団体は、27日の大会を一時休止することで、それを表したいと思う。大会は28日から再開される」と、抗議のために、27日に試合を開催しないと明らかにした。