ラグビー部員62人が新型コロナウイルスに感染した天理大が、10日からチーム活動を再開することになった。同大学は9日に「奈良県郡山保健所との協議をふまえて、本学といたしましてラグビー部寮で発生いたしました新型コロナウイルス感染症の集団感染につきましては、本日終息と判断いたしました」と発表した。

陽性が判明した部員は9月6日までに全員が退院、退所。陰性の部員も全員が8日までに経過観察期間が終了した。大学側は感染症専門家の意見を踏まえ、さらに寮や学内の感染症対策に力を入れ、予防に努めていく意向を示した。

ラグビー部は除染・清浄作業を終えた寮に2日から入り、個人での運動などを行ってきた。大学の担当者によると、10日から感染拡大予防に一層留意した上で、チームとしての活動を再開するという。

3日には関西大学ラグビーのリーグ委員会が、複数の大学の活動状況を踏まえ、10月10日開幕予定のAリーグ(1部)を中止(不成立)とする方針を固めた。正式決定は今月の関西協会理事会となるが、リーグ戦は代替試合となる見込み。全国大学選手権の開催が決まれば代替試合を中断し、11月から同選手権への出場校を決めるトーナメントを行う案が出ているという。

6月からチーム練習の強度を段階的に上げ、実戦寸前まで進んでいた天理大。今後は10月10日を1つの目安とし、安全性に配慮しながら活動していく方針だ。