国際水連と一線を画した賞金大会の競泳国際リーグ(ISL)は9日、オンライン会見を開いて2年目の開催概要を発表した。短水路(25メートルプール)で行われるISLは今年から日本とカナダのチームが加わって、全10チームで団体戦を行う。10月中旬から11月下旬までブダペストでリーグ戦と準決勝を行う。決勝(開催地未定)は12月を予定。

初参戦となる日本チームは「トーキョーフロッグ(かえる)キングス」の名前で、五輪2大会連続2冠の北島康介氏(37)が代表を務める。入江陵介(イトマン東進)瀬戸大也(ANA)萩野公介(ブリヂストン)大橋悠依(イトマン東進)タレントおのののかと結婚した塩浦慎理らが名を連ねた。

ISLは、個人競技の競泳を、チーム対抗戦にして娯楽性を追求する。主催者は「競泳の可能性を最大限に生かし、商業面でも持続できる基盤を構築していくことを理念」としている。。各レースの順位に応じて得点が加算されてチーム総得点を競う形式だ。10チームのリーグ戦→8チームの準決勝→4チームの決勝とステージが進んでいく。本来は世界各国を巡るツアー形式だったが、今年はコロナ禍の影響で、ブダペストでの集中開催となった。

北島氏は昨年12月、日本チームの代表に就任した際に「世界の水泳界のさらなる発展に貢献する機会をいただけて大変光栄です。今までは、競泳選手がプロとして活動することは、単なる夢の話でした。ISLは、ワールドクラスの舞台を通じて、選手のみならず、指導者の実力を発揮させ、子供たちに新たな目標を与えて行くことを可能にするでしょう」と、主催者を通じてコメントしていた。

1年目の昨年はトップ選手100人以上が参加。8チームに分かれて米国、欧州を中心に7試合を戦った。昨年12月に米ラスベガスで行われた決勝大会は瀬戸大也が出場。男子400メートル個人メドレーで世界新記録の3分54秒81を出して優勝している。