11、15年のラグビーW杯(ワールドカップ)日本代表で、トップリーグ(TL)東芝のコーチを務めていた湯原祐希さんが29日、急逝した。36歳だった。

30日に発表した東芝によると、29日の朝にクラブハウスで自主トレーニングしていた際、突然意識を失って倒れたという。近くにいた人間がAED(自動体外式除細動器)など可能な限りの救急措置を施した上で119番。救急搬送されたが、搬送先の病院で息を引き取った。

死因、診断名については現時点で情報が入っておらず公表していない。持病はなく、亡くなる前日の28日も普段通り練習で指導していた。チーム全体には29日に伝えられ、同日の練習は急きょ中止になった。

現役時代は173センチ、110キロのフッカーだった湯原さんは、千葉・流通経大柏高から流通経大をへて06年に東芝入り。11年W杯ニュージーランド大会、15年イングランド大会の代表に選ばれていた。代表キャップ通算22試合、TL通算120試合に出場していた。

19年に東芝のアシスタントコーチに就任したが、19-20年シーズンも引き続き選手登録。兼任で、チーム事情によっては試合に出る可能性もある立場で後進の指導に当たっていた。今年正式に引退し、チームのFWコーチを務めていた。