女子王国ロシアの国内競技会が第2戦の最終日を迎えた。前日のショートプログラム(SP)77・57点で3位だったアレクサンドラ・トルソワ(16)が、フリーで全体トップの164・82点をマークし、合計240・59点で逆転優勝した。

冒頭の4回転ルッツで両手をついたものの、続く4回転トーループ-3回転トーループの連続ジャンプは成功。単独の4回転トーループも決め、4回転トーループ2本で得点を稼いだ。その後はステップの途中や後半の3回転ルッツ-3回転ループで転倒する場面もあったが、3回転フリップからの3連続ジャンプと3回転ルッツでまとめた。

今季から師事する06年トリノ五輪(オリンピック)男子の金メダリスト、エフゲニー・プルシェンコ・コーチと得点を待つ間は、笑みをこぼし、カメラに手を振った。得点が出ると謙虚な笑顔を見せた。17、18年に世界ジュニア選手権を2連覇した女王の意地も見せた。

前日のショートプログラム(SP)で首位発進していた昨季ジュニア世界2冠の14歳、カミラ・ワリエワは2位だった。最初の4回転トーループは軸が斜めになって転倒。続く4回転トーループ-2回転トーループは降りたが、後半2本の3回転ルッツで転び、手をつくミスが出た。

演技を終えると、悲しげな顔になってエテリ・トゥトベリゼ・コーチの元へ。フリーの得点は148・60点で、前日のSP85・10点との合計は233・70点。トルソワの滑走直前で暫定1位とはなったが、最後まで表情は浮かなかった。その後のトルソワには6・89点、及ばなかった。

3位はSP3位のダリア・ウサチョワ(14)で233・20点。18年平昌オリンピック(五輪)銀メダリストのエフゲニア・メドベージェワ(20)は背中の痛みで欠場した。

国内ロシア杯は12月まで全5戦を行い、各選手が2大会に出場。成績上位者が国内王者を争うロシア選手権の出場権を得る。9月の第1戦は、昨シーズンの国内女王アンナ・シェルバコワ(16)が制していた。